どハマりする人続出! おいしくて、体にいいだけじゃない。毎日の料理をラクにする「麹調味料」を使った91レシピ

暮らし

公開日:2023/7/6

体の内側からきれいになる 麹のレシピ
体の内側からきれいになる 麹のレシピ』(阿部かなこ/KADOKAWA)

「麹の料理」って、体にいいんだよね。おいしいんだよね。でも自分でつくるのはめんどくさそう。失敗なくできるかな? それに、つくっても使い切れるかな? ……そんな気持ちから、麹に興味はあるけれど、今まで挑戦できなかった人も多いのでは? 実は私もそのひとり。

体の内側からきれいになる 麹のレシピ』(阿部かなこ/KADOKAWA)は、そういう人が一歩を踏み出すのにぴったりの本。麹が健康や美容にいい理由もよくわかるし、つくり方もわかりやすい。麹調味料をプラスするだけ、という超簡単なレシピから、ふだんつくっている料理に活用するアイデア、そしておもてなしやイベント料理などもたくさん紹介されていて、毎日の料理が楽しくなること間違いなしの一冊だ。

 一般的に、「麹調味料」と言われて思い浮かぶのは「塩麹」。スーパーなどでもよく見かけるようになった。料理に使うと旨みやコクが増して、肉や魚の下味をつけるのに便利なので、私もときどき購入していた。

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 この本では、塩麴以外にも「醤油麹」や「玉ねぎ麹」「トマト麹」など、全部で6種類の麹調味料が紹介されている。こんなにいろいろな種類の麹調味料があるなんて知らなかった……!

塩麴以外にも「醤油麹」や「玉ねぎ麹」「トマト麹」など、全部で6種類の麹調味料が紹介されている

 麹調味料を自分の家で手づくりするなんて、料理上級者の人とか、ベテラン主婦の人がやることで、レベルが高そうと思っていたけれど、この本を読んだらなんとなく私にもできそうな気がする。

 まずは塩麹づくりから挑戦。

 材料は、米麹(乾燥)、塩、水とシンプル。ボウルの中で麹をほぐして、塩と混ぜ合わせる。さらに水を加え、しっかり混ぜ合わせる。以上。えっ、本当にこれだけ? 拍子抜けするほど簡単だ。
 清潔な容器に入れて、1~2週間。一日一度、スプーンでかき混ぜるだけ。私はこれすらも忘れた日が2、3日あったけれど、とくに問題なかった。

えっ、本当にこれだけ?

 10日後の塩麴はとろ~りとした感じで、ほんのり甘酒のような香りがする。

 早速、本を見ながら塩麹料理にチャレンジ。野菜の浅漬けや、スープ、から揚げ、バンバンジー、ゴーヤーチャンプルーなど、いつも作っているメニューにも塩麴を活用できるから嬉しい。使い方もいろいろで、ふつうに味つけに使う以外に、下味をつけたり、和えたり、鍋などのだしにしたり。

 塩麴を使った料理は、しっかり味がついていてもしょっぱくない、うま味があってコクが深い、香りもいいと感じた。家族の反応も上々!

塩麴を使った料理は、しっかり味がついていてもしょっぱくない、うま味があってコクが深い、香りもいいと感じた

 さらに、醤油麹、玉ねぎ麹、トマト麹にチャレンジ。玉ねぎ麹を使っただけで、いつものハンバーグがふんわりジューシーになったのに驚いた!

 どれも簡単で、失敗なくできたけれど、一気につくりすぎて冷蔵庫がパンパンになってしまったのが反省点。次からは時期をずらしてつくろう。ただ、つくった麹調味料は冷蔵庫で3カ月くらいはもつらしいので安心だ。

 それからは、毎日いろいろなメニューに麹調味料を使っている。「今日はどれを使おうかな?」と考えるのも楽しい。

麹調味料のおかげで、料理ストレスが軽くなった!

麹調味料のおかげで、料理ストレスが軽くなった!

 著者の阿部かなこさんは、以前製薬会社でMRとして働いていた経験がある方。薬のことを知れば知るほど、「健康のためには何よりも日々の食生活が重要(医療同源)」と痛感し、現在の麹料理研究家へと方向転換されたそうだ。

 麹を食生活に取り入れることで、腸内環境が改善され、疲労回復、アレルギー症状の改善などが期待できるとのこと。でもそれよりも何よりも、麹調味料が冷蔵庫に入っているだけで、安心感がある。「麹調味料を使いさえすれば、どんなメニューでもおいしくなる」ということが、私の料理ストレスをぐんと軽くしてくれた。

 また、「麹を手づくりする」ことで、ていねいに暮らしているという実感があり、心が穏やかになった気がする。これも麹の効果なのか……?

 毎日の献立に悩んでいる人、料理に自信がない人にこそ、ぜひ読んでみてもらいたい一冊だ。

文=臼井美伸(ペンギン企画室)

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