文章の苦手を克服! “2文構成で80字以内”を徹底すれば長文もスラスラ書ける

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公開日:2023/12/8

R80 自分の考えをパッと80字で論理的に書けるようになるメソッド
R80 自分の考えをパッと80字で論理的に書けるようになるメソッド』(中島博司/飛鳥新社)

 SNSやチャットなど、短文か長文かに限らず、文章で思いを伝える機会は多い。とはいえ、文章が苦手という話もよく聞く。

 茨城県の“カリスマ校長”による『R80 自分の考えをパッと80字で論理的に書けるようになるメソッド』(中島博司/飛鳥新社)は、現代に必須の“文章スキル”を学べる1冊だ。

 タイトルの「R80」とは、著者の生み出した文章術である。おさえるべきは「2文構成で80字以内」「2文目の最初に必ず接続詞を使う」のルールのみ。全国の中学校や高校でも重宝されるメソッドは、ビジネスパーソンにも役立つ。

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分かりやすい文章の鉄則「1文40字」で

 著者は「教科書の文体」をヒントに、独自の文章術を考案。自身も教科書の執筆経験があり、当時は「1文中に主語と述語を入れる」「一通りにしか読めないようにする」と、編集者から厳しく指摘された。そこから派生して生まれたのが、「論理的な文章」の「型」である「R80」だった。

 冒頭で「2文構成で80字以内」とルールを述べたが、ポイントは「1文40字」への意識だ。

 じつは、世の中の分かりやすい「文字情報」は「1文40字前後」の場合が多いという。テレビなどのニュース原稿は一例で、「主語述語」があり「論理的な短文」で構成されていて、参考になる。

論理的な文章でオススメの接続詞「なぜなら」

 もう一つのルールは「2文目の最初に必ず接続詞を使う」だ。数ある接続詞の中で、著者が「一番オススメ」とするのが「なぜなら」だ。

 論理的な短文では「最初に結論を述べる」のが肝になる。そのために最適なのが「最強の接続詞」と紹介される「なぜなら」で、「結論(1文目)なぜなら理由(2文目)」の流れで構成した文章は、「子どもから大人まで」誰もが使える万能な文章の「型」だという。

 本書内の事例では『今日の授業で最も印象に残ったことは、「まわりの人たちのために学ぶ」ということでした。なぜなら、(空欄)からです』という文章の空欄部分を生徒に書かせて、学習意欲向上を図った学校もあるそうだ。

 本稿で紹介したのは、ごく一部の内容。「R80」のワークシートも付いた本書では、応用編として長文の書き方なども解説している。すべてのベースにあるのは「80字以内」という原則。“短文を繋げば、長文も書ける”とするメソッドは、文章への苦手意識がある人にも、きっと響くはずだ。

文=カネコシュウヘイ

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