今年から三日坊主とはオサラバ! 人生を充実させる継続力のコツは、「小さく」「毎日」続ける姿勢

暮らし

公開日:2024/1/13

「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考
「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(井上新八/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 継続力は大事だ。しかし、分かっているものの実践するのは難しい。本稿の筆者も、かつて三日坊主で終わってしまったものが多々あり、のちに激しい後悔や罪悪感がじわじわと押し寄せてきた感覚をおぼえている。

 2023年から2024年へ変わるタイミングでふと「今度こそ三日坊主を卒業したい」と思い、手に取った書籍が『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(井上新八/ディスカヴァー・トゥエンティワン)だった。

 著者の井上新八氏は、数々のベストセラーを手がけてきたブックデザイナーである。「常に40件以上の仕事が同時進行している」という本業のかたわらで、毎日のジョギングや手書きの日記、ひいてはダンスの練習や新作ゲームを遊ぶなど、本書で「ざっと思いつくとこでこんなところ」と列挙するだけでも、20以上の物事に日々取り組んでいるという。

advertisement

 理想的な生活に思えるが、いざ自分に置き換えると「1日24時間と限られる中でできるのか……」と尻込みしてしまう。しかし井上氏は、仕組みを作ればあとは勝手に続いていくと背中を押す。

 本書いわく、継続のコツはシンプルで、「毎日やる!」を貫くのみという。ありがちなのは「気分が乗ったら」として三日坊主になるパターンだが、実は、井上氏も同様の経験を味わっていた。

 現在、井上氏は「写真投稿と映画感想」を綴ったブログを2016年1月から毎日継続中だ。しかし、かつて「気が向いたら書く」としてブログを更新していた時期は、仕事の忙しさを理由に更新頻度が減り、年に数回しか更新できなかったという。

 さらに、継続力を手にした井上氏は「小さく続ける」ことの大切さも説く。はじめる前のハードルを上げ過ぎて、いざ実践したら達成できずいつの間にか億劫になってしまう物事も多々ある。しかし井上氏は「続けられるサイズ」で取り組みをはじめる方法をすすめる。

 例えば、井上氏は「朝のストレッチ」を欠かさず行っている。当初、参考として読んだ本ではストレッチの手順に「1日10分」かかると書かれていたが、最初はお試しで30秒だけやってみようと思い立ち、日が経つにつれて1分に引き延ばすなど、ストレッチの取り組み方が自然と変化していったという。

 本書の内容は身近に想像できるものばかりだ。「毎日の小さなコツコツが、1年後の自分を助けてくれる」と語る著者のエピソードは、どれも励まされる。大げさに考える必要はない。自分のペースで気ままに「続ける」ことは、人生に充実感をもたらしてくれるのだと知った。

文=カネコシュウヘイ

あわせて読みたい