世界最古の国は、どこの国か知っていますか?

教養・人文・歴史

2014/4/1

日本人はなぜ日本のことを知らないのか

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : PHP研究所
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:竹田恒泰 価格:650円

※最新の価格はストアでご確認ください。

 本書は、「日本はいつできたのか」と題する日本の建国の歴史をひもとく第1部と、その建国の歴史を子供たちに伝える新しい歴史教科書案「子供に読ませたい建国の教科書」の第2部からなる。著者は明治天皇の玄孫、また憲法学者として知られる竹田恒泰氏。ベストセラーになった『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』や『日本人はいつ日本が好きになったのか』(いずれもPHP新書)と並ぶ、著者「日本シリーズ」の1冊。

 本書カバーに、「自分の国がいつできたのか答えられますか?」と記されている。書名の「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」の「日本のこと」とは、日本という国がいつどのようにできたか、国のなりたち、建国の歴史のこと。では、どうして答えられないのだろう。その理由を探っていくのが本書の主文脈だ。

 その理由は? どこの国でも自分たちの国がどのようにできたのか、建国の歴史を学ぶだろう。ところが日本では、建国の歴史を教えることは少なく、建国の歴史に触れた教科書もごく一部という。ではなぜ学校で建国の歴史を教えないのか。古代史には科学的にまだ不確定な要素が多いからだろうか。著者は、日本人が日本に誇りをもつような教育は避けようとする戦後教育のあり方にあるという。

 歴史には必ず始まりがある。日本という国の始まりだけを避けるように教えないのは、右も左も関係なく、確かに不自然。そこで著者は、歴史学、考古学両者を相補う視点で参照、また記紀(『日本書紀』『古事記』)についても、神話に史実性を追求した読み方は間違いと全否定するのではなく、「非合理な記述があれば、その部分だけを読まないというのが学問的な正しい接し方」、あるいは「否定する確固たる証拠もないのであるから、“事実”であることを推定するのが、むしろ科学的な態度」として、両者から積極的に「真実」を読みとり、日本建国の歴史をひもといていく。

 本書を読むと、日本建国にまつわるクイズをいろいろと解くことができる。たとえば、日本という呼称はいつ始まり、対外的に日本と名乗ったのはいつ? 今日までに続く最初の元号は? そして、一番大きな問題は、日本はいつどのようにできたのか? その答えは、ぜひ本書を読まれてご確認を。もうひとつ、日本は一度も王朝交代のない世界最古の国であり、しかも国家成立に戦争もない歴史上稀有な国家であることも本書の大事な答えだ。その建国の経緯で大事にされたことは、「出雲国譲り神話」(『古事記』)にみられる「ことむけ」(武力によらず言葉による説得)の精神だったという。著者はそれを今日にもつながる和の精神文化だと記している。はるか古の日本建国の歴史から、いまの日本が見えてくる。


目次から

日本は世界最古の国という。それも多くの人が知らない

本書によると歴史教科書に最初に登場する天皇は33代推古天皇。その前にも一切触れていないのは不自然…

第2部「子供に読ませたい建国の教科書」から。この教科書では天皇の誕生についても触れている
(C)竹田恒泰/PHP研究所