猫好きキュン死の名フレーズが満載。猫づくしの『猫かるた』で子どもと遊んでみた!

文芸・カルチャー

2017/11/18

『猫かるた』(岡林ちひろ:文、石黒亜矢子:絵/白泉社)

 干支に猫年がないのはどうして、と毎年嘆いている全国の猫好きの皆さん。来年のお正月、皆さんにぜひ遊んでいただきたい素敵なかるたが11月15日、全国書店にて発売された。その名も『猫かるた』(岡林ちひろ:文、石黒亜矢子:絵/白泉社)。猫を愛してやまないコピーライターの岡林ちひろさんとイラストレーターの石黒亜矢子さんがタッグを組み、読み札も絵札も猫・猫・猫……で埋め尽くした猫度120パーセントのかるたである。

 かるたの読み札はいずれも、深くうなずきたくなる“猫好きあるある”だ。内容は大きく分けて2つ。ひとつは猫たちの生態を飼い主目線で観察したもの。そしてもうひとつは猫に日々翻弄される飼い主たちの気持ちを、ユーモラスかつ自虐的に切り取ったものだ。

「あ」
穴があったら入ってる
箱があったらつまってる

「さ」
さっき食べたのに
もう「なんかくれ」

「す」
すみっこに人
真ん中に猫
それがデフォルト

 猫を飼っている人なら、日常のあれこれを思いだして吹き出してしまうのでは。著者のセンスが光る飼い主ネタの札を読んでいると、猫好きってやつは……と愚行の数々に呆れつつ、思わずしみじみ。各札に寄せられた著者のコメントも、短いながらにツボを押さえており必読だ。

「お」
おのれ可愛すぎる…
むぎゅうの刑に処す

「く」
黒い服でわかる
「あなたも猫を
飼ってますね?」

「に」
似たような
写真がスマホに数千枚

 キュートな妖怪イラストで知られる石黒亜矢子さんの絵柄が、和のテイストでとても可愛らしい。造本自体もポップなので、札を切り取るのが惜しく感じるほど。ビジュアルブックとして眺めるもよし、猫好きたちの生態を描いたコラムとしても楽しい。この時期、猫好きのあの人に贈るクリスマスプレゼントに最適かも。

 ところで五十音かるたのメインターゲットである幼児は、このかるたをどう受け止めているのか? 現在3歳で五十音を勉強中、石黒亜矢子さんの妖怪絵本『ばけねこ ぞろぞろ』のファンでもある我が家の息子と、このかるたで実際に遊んでみた。

 結果は写真のとおり。かなり熱中して遊んでいた。知っているひらがなを、並べられた絵札から見つけ出すのがゲーム感覚で楽しいらしい。かるたはこれが初体験にもかかわらず、それなりに長い時間、飽きずに遊ぶことができたのが親としても意外だった。

 へんてこなシチュエーション満載の猫イラストがやはり気になるようで、こちらが読み上げるのを待たず、絵札を次々手に取ってしまう一幕もあったが、まあ、最初だから仕方がない。お正月から少しずつ、かるたのルールになじんでもらおう。最終的には五十音と猫の心が分かる子に育ってくれたら、言うことなしだ。

文=朝宮運河