【平昌オリンピック】現役スケーター情報も! 織田信成のフィギュア愛が止まらない!

スポーツ

2018/2/17

『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』(織田信成/KADOKAWA)

 織田信成さんといえば、フィギュアスケートへの熱い思いと涙もろく情に厚い人柄。彼を見ていて感じるのは、「想像を超える勢いでフィギュアスケートを愛している」ということだ。

 もちろん、選手時代にオリンピックを経験しているほどの選手なので、単純に好きなだけではないのだろう。けれど、織田さんの言動を見ていると「ああ、本当に好きでたまらないんだな」という想いが、浮かんできてしまうのだ。

『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』(織田信成/KADOKAWA)には、平昌オリンピックで活躍する現役スケーターたちとの結び付きも、熱く書かれている。

 まずは、羽生結弦選手。オリンピックには、昨年12月の選考会の順位から、まず宇野昌磨選手、田中刑事選手が選ばれた。そして羽生選手は、選考時期は負傷していたが、これまでの実績から選出された。

 怪我から復帰し、平昌での華麗に滑る羽生選手の姿に、喜んだ人も多いのではないか。

 ソチに引き続き平昌に出場する日本人選手は、羽生結弦選手だけです。他のすべての選手にとって「初めてのオリンピックが平昌」になるのです。

 昨年11月、大会前に練習中、大きな怪我をした羽生選手。とてもデリケートな状態である彼に、織田さんは怪我の状態について、尋ねることができなかったそうだ。

 僕はこれまでに羽生選手にしか起こせないであろう逆境を覆す奇跡を幾度となく見てきました。だから、今回も信じています。怪我をしていようがいまいが関係なく、平昌オリンピックの見どころ、この大舞台の主役は、それでも羽生結弦である、と。

 織田さんいわく、羽生選手は、モチベーションの炎がずっと燃えているのだそうだ。どんな状況になったとしても「必ず勝つ」という気持ちになれる彼。今回のオリンピックのような華やかな大舞台でこそ、素晴らしい活躍を期待できると言う。

 また、非常にレベルの高い4回転ジャンプを飛ぶ宇野選手、昨年ぐっと伸び、代表の座を勝ち取った田中選手も要チェックだ。

 この本には、松岡修造さんと織田さんの対談も紹介されている。オリンピックを盛り上げる2人のスケート愛とオリンピックも見どころ織田さんと松岡さんの一番の共通点は、「メンタルが弱いこと」なんて書いてあるけど、本当だろうか。また、実は高校生のとき、織田さんはテニス部に入部していたという共通点があるそうだ。

 そして松岡さんとの話が進む中、織田さんの口から「羽生選手がいなかったら、まだ現役から退いてはいなかった」という話が出てきた。だが、羽生選手がいたことで、「自分がやめても大丈夫」と思ったそうだ。これは同時に、織田さんが関西大学で監督として立ち上がる流れを生むものでもあった。

 ほかにも、今回のオリンピックに出ている宮原知子選手、坂本花織選手についても語られ、最終章は、戦友・浅田真央さんについて語られている。

 2017年4月10日、テレビのニュース速報で、浅田さんの引退を知った織田さん。翌日浅田さんに電話をしながら、泣きに泣いてしまったとか。

 初めて会った2001年のころを思い出し、またどんどん実力をつけてきた姿を見ていた織田さん。年は離れているけれど、織田さんにとって浅田さんは、戦友と感じていたそうだ。そして浅田さんについて、いつだって誰かを笑顔にしてくれる存在とも語っている。

 織田さん自身のフィギュアへの喜び、そして選手たちとの心の繋がり。この本を読み、織田さんだからこそ作り出せる、その結び付きの強さに感動した。誰よりもフィギュアを愛し、ひとりひとりの選手たちを愛する織田さんに乾杯!

文=松田享子