幸せを感じないのは太陽の浴び方が間違っているせい? 不調をリセットする生活習慣

暮らし

更新日:2020/5/11

■睡眠導入効果のあるメラトニンを活性化させる秘訣は?

 さらに本書では、セロトニンとは逆に、太陽が沈むことで合成が開始される「メラトニン」という物質についても言及する。メラトニンは、副交感神経を優位にさせて睡眠を促す、いわば「自前の睡眠薬」。スムーズな入眠で、体や脳をしっかり休息させて、1日に消化したエネルギーを回復させる。つまり、セロトニンとメラトニンがきちんと切り替わる生活を送ることが、不調に負けない健康でポジティブな自分への近道。

「寝るときはさすがに暗くしてるよ!」という人も、実は要注意。PCやスマホ画面のブルーライトは、メラトニンの合成を妨げてしまうこともあるそうだ。たとえ日中にさんさんとした日光をたっぷり浴びても、寝る直前までスマホとにらめっこでは、メラトニン分泌が抑制されて不眠や疲れを招いてしまう。これには正直、筆者も耳が痛い。

 昼に太陽を浴びて、夜暗くなれば眠る。そんな当たり前で自然な生活が、現代社会では意外と難しい。そこで、本書に掲載されている生活改善のヒントを紹介したい。

advertisement

・朝30分早く起きて、ウォーキング。または日差しのある室内でスクワット
・朝食をしっかり噛んで食べる。通勤途中のガムでもOK
・昼食は外へ出て日差しを浴び、気の合う人と心地よくおしゃべり
・PCやスマホは夕食後から就寝まで基本NG
・夜の照明は暖色系で、笠付きのスタンドなどで直接目に入らないようにする

 上記の中には「それってなんで良いの?」と感じるものもあると思うが、気になったらぜひ本書を手に取って解説に目を通してほしい。あなたが諦めかけていた日々の不調を改善するチャンスになるかもしれない。

文=吉田裕美