布団の中で涙がでる、休日が退屈…“さみしさ”を吹き飛ばすにはどうすればいいの?

暮らし

公開日:2018/5/3

『オトナ女子のための さみしさくんのトリセツ』(大森篤志/飛鳥新社)

 大人になるほど、さみしさを感じる機会が増えてきた気がする。退屈な休日を過ごした時、SNSで楽しそうな友人たちの投稿を読んだ時、人間関係に不安を感じた時…。ふとした瞬間にだけさみしさを感じるという人もいれば、夜な夜な涙が止まらないほどさみしいという人もいるだろう。そんな日々さみしさに悩まされている大人女子のための処方箋がある。

『オトナ女子のための さみしさくんのトリセツ』(大森篤志/飛鳥新社)は、月間120万PVを誇る働く女性のための悩み相談サイト「BP.Labo woman」で延べ5000人以上の女性にカウンセリングを行なってきた大森篤志氏による一冊。

 大森氏によれば、そもそも人間は感情の生き物だから、どんなに努力しても、さみしいという気持ちを払拭することは難しいという。それよりも、さみしい気持ちといかに上手に付き合っていくかを考えるべきだという思いから、この本では、さみしいという感情を「さみしさくん」という愛称で呼ぶ。そして、さみしさと向き合うための方法を53項目も紹介。ふと「なんだかさみしいな」と感じる軽い症状の人、ベッドで涙が止まらなくなるくらいの辛い症状の人まで、きっと自分にあったさみしさくんとの向き合いかたを教えている。本書の中から、いくつかその方法をご紹介するとしよう。

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■自分の感情に波があることを知ろう

 人間の感情にはバイオリズムという波がある。情緒が安定している時は物事を前向きに考えられるが、気分が沈んでいる時は何をするにも気が進まず、余計な心配をしたり、不安に襲われたりする。特に大人女子は、ホルモンバランスも影響して、強烈なさみしさに襲われることも珍しくない。感情には波があるという前提に立って、客観的に自分の感情を受け止められるように努めると心がラクになるはずだ。

■「今記」を書きましょう

 意識が今に集中している人の心に、さみしさの入り込むすき間はない。そのため、さみしさの感情が活動的になっている時は、日記ではなく「今記」を書くことがオススメだ。「今記」とは、今、自分が感じていることだけにフォーカスして書く日記のようなもの。日記と異なるのは、今より前の過去と、今より先の未来のことは一切書かないということだ。「今、自分が何を感じているのか」という一点のみに集中して文章を書き続けると、自然とさみしさを感じなくなっている。「今ここ」にいる自分を感じることがさみしさを撃退するのだ。

■「私は運がいい」と言葉にしましょう

 大森氏によれば、自己暗示は現実の世界に強い影響を及ぼす。自分のなかからさみしさくんを追い出したいのならば、自己評価を高くもつことが大切。自己暗示をネガティブなものからポジティブなものに修正するといい。「私は運がいい」などとポジティブな言葉を自分に言い聞かせるようにしよう。

■思い込みで行動していないか確認しましょう

 情報を歪めて認知してしまうと感情が乱れ、激しい怒りが湧き上がり、さみしさくんが大量発生することがある。たとえば、婚活イベントである男性に声をかけたのにもかかわらず、彼があなたと目を合わせてくれなかった場合、あなたはどんな印象を持つだろうか。「失礼な人」と思えば、怒りの感情を抱き、「私に興味がないのかな」と思えば、さみしさを感じるかもしれない。だが、「女性との会話に慣れていないのかも」という発想に至れば、心にゆとりができ、「楽しんでくれるといいな」と相手を思いやることもできる。あなたの思い込みやはやとちりで感情を乱していることはないだろうか。一度落ち着いて考えてみるといいだろう。

 さみしさは誰もが抱える感情だ。大切なのは、どのように向き合うか。この本はさみしさを抱える大人女子を助ける本となるに違いない。

文=アサトーミナミ