「人生100年」の時代―アラフィフから人生を逆転させる方法

暮らし

2018/8/21

『人生後半の幸福論 50のチェックリストで自分を見直す(光文社新書)』(齋藤孝/光文社)

 かつて、40歳は「初老」と呼ばれていたが、ある調査によれば、今や40歳以上の人の半数以上が95歳まで生きる時代だという。四捨五入して「人生100年時代」だとすれば、50歳でも人生の折り返し点に過ぎない。まだ先の長い人生をどう幸福に生きていくかが問われる時代になってきた。

「終わりよければすべてよし」という言葉がある。『人生後半の幸福論 50のチェックリストで自分を見直す(光文社新書)』(齋藤孝/光文社)は、人生100年を4分割し、50歳からの「円熟期」を黄金期にできれば、人生においてこれまであまりうまくいかなかった人も「自分の人生はあらかたうまくいった」と考えられるようになると述べている。人生において逆転のチャンスなのだ。

第1期 生まれてから25歳まで……生育期

第2期 25歳から50歳まで……活性期

第3期 50歳から75歳まで……円熟期(黄金期)

第4期 75歳以降……自由期

「幸福は自分の心が決める」とはよく聞く言葉だが、若いうちはどうしても他者との比較の中で感じてしまいがちだ。しかし、本書によれば、50代以降のよいところは、他者との“比較競争”によって幸福が左右されにくくなること。“アラフィフ”の時期に、これまでの自分をよりよく振り返ることで、円熟期を黄金期に変えられる。

 本書は、紙幅の多くをとって、自分を見直す「50のチェックリスト」を紹介している。

 例えば、チェックリストの1つめは、「最近、感動しているかどうか」。人は、人生を生きる中で、様々な場面において効率化と省エネ化ができるテクニックを身につける。しかし、それは悪癖ともなり得る。本書は、心の可動域を狭まらせないためには、感動して心を動かし続ける必要があるとしているのだが、次のように言い切っている。

感動は、エネルギーを省力化して、結果だけを知るところには起こりません。

 積極的に自分自身を感動の渦へいざなっていかなければならないのだ。

 歳をとると慎重になると考えられがちだが、本書は、むしろ歳を重ねて「経験知」が豊富になるほど、勇気を出すことに恐れがなくなるはずだとアラフィフにエールを送っている。ぜひ本書の「50のチェックリスト」を胸に、人生の後半戦をエンジョイしてもらいたい。

文=ルートつつみ