人生は不公平でいいのだ!? ホーキング博士が教える「目標達成の方法」【ホーキング名言集(4)】

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公開日:2018/8/28

ホーキング 未来を拓く101の言葉

著:
出版社:
KADOKAWA
発売日:
『ホーキング 未来を拓く101の言葉』(桝本誠二/KADOKAWA)

「俺は嵐のマツジュンと容姿が違うから、モテないんだ」
「私は、彼女より綺麗じゃないから……」
「僕は、なぜチビなんだ!」

 それで世の中は平等じゃないと俯く君!
 俯きたまえ! 俯き続け歳をとってしまえばいい。

 しかしそんなことで、大切なあなたの時間を費やすのはもったいない、ということに気づいてほしい。
 人生においては、マラソン大会のように「位置について、よーいドン!」ではない。
 みんな、スタートの位置も時間もバラバラ、てんでバラバラ。持っている武器もみんな違う。

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「わたしが両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥はわたしのように、地面をはやくは走れない。わたしがからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴はわたしのように、たくさんなうたは知らないよ。鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい。」by 金子みすゞ

 というように、みんな違う。
 いいじゃないか、ブサイクだって、チビだって、あなたには、あなたの武器が必ずあるはずだ。
 それに気づいた上で、その場で努力を続けるのだ。隣の環境に憧れていてもしょうがない。
 人生は公平ではないのだから。
 このことをホーキングは次のように表現した。

人は、人生が公平ではないことを悟れるくらいに成長しなくてはならない。
そしてただ自分の置かれた状況の中で最善を尽くせばよい。

 ホーキングと同じく天才理論物理学者のアインシュタインは、「神はいつでも公平に機会を与えてくださる」と言った。
 ホーキングは、この言葉とは相対する考え方だが、彼の人生を見ると、その意味はわかるだろう。
 宿命のように病気に侵された彼の人生を見れば……。

 最も重要なことは、公平、不公平という話ではない。どんな状況に置かれようとも、「ベストを尽くせ!」というメッセージだ。 体の大きさや外見など、人は千差万別である。 自分より優れた人や、良い環境で過ごしている人に嫉妬してもはじまらない。 今ある状況を素直に受け入れ、前へ進むことが、人生を楽しむ最良の方法だろう。

 人生は公平でないということを受け入れ、努力したからといっても、当然のことだが、すぐに結果が現れるわけではない。
 その目指す頂が高ければ高いほど、時間がかかるだろう。もちろん低いとしても、その道が獣道や足を取られるようなでこぼこ道であれば、時間はかかる。
 だからこそ、結果が出ないからといって簡単に諦めてほしくはない。
 諦めてしまえば、そこで終わる。
 歩き続ければ、一歩でも目標に近づくことができる。

実際に答えにたどり着くまでには、長い道のりがある。

 答えは常に表層に現れているものばかりではない。
 深い霧の、その奥に隠れていることも少なくないのだ。
 だから、答えを見つけるまでには、迷路に迷い込んだり、道なき道を歩いたりしなければならないことがある。

 また答えにたどり着いたと思っても、それはただの通過点だったということもあるだろう。 本当の答えにたどり着くには、どんなに疲れ切っていても、途中で諦めないことが大切だ。
 疲れたら、休息を取ればいい。苦しければ、誰かに頼ればいい。

 しかし、道の途中で諦めてしまうと、その答えには絶対にたどり着かない。
 大きな問題であれば、答えを得るにも大きな苦労があるだろう。

 ホーキングは、宇宙という難問に向かっていった。
 その道のりは途方もなく長く、一人の人生ではたどり着かない。それゆえに現在の科学者に引き継がれているのだ。

 目標に向かって歩き続ける時の注意点がある。
 それは方向を見誤らないことだ。
 たまに「この人はどこに向かっているのか?」と思うことがある。

 ある高校球児の話。20年以上も前の話だが、甲子園に出場したエースピッチャーがいた。そのピッチャーは長身から投げ下ろすストレート、スライダーが武器で相手バッターをバッタバッタときり、プロ野球のスカウトマンの目にも止まった。しかし、何を思ったか、そのエースは、バンドマンになると言い出し、高校を卒業すると野球をやめたのだ。
 やりたくないことをやる必要はないが、自分の能力を最大限に生かそうと思えば、もっと違った選択があったのではないだろうか。
 案の定、その後、バンドとしても名を聞くことがなく、今日に至っている。

自らの行動の価値を最大化するための努力をすべきだ。

 これだと思ったら、周りが見えなくなり全力を費やす、猪突猛進型の人は、全力で走る前に、「行動の価値の最大化」ということを考えたほうがいい。
 ここでの行動の価値とは、目標を掲げ、その目標を遂行するための行動の評価だと解釈する。

 あなたの全力が、目標からかけ離れた場所へ向かっているとしたら、その熱量は無駄に終わってしまうだろう。
 もちろん、経験という広い意味では無駄ではないが、目標のための行動としては最大限の評価はされない。
 だからこそ、暗闇の中でも灯を頼りに目を凝らし、目的地を見つける。

 自分の能力が一番発揮できる分野で労力を費やすことが望ましいが、求める目標と能力のベクトルが常に同じなわけではない。
 一番大事なことは、目標への最短距離を最高出力で、最高のパフォーマンスを見せるということだ。
 言うは易し、行うは難しだが、この努力が最善であることはホーキングも認めている。

 目標を達成するには、まず自分の境遇や持って生まれたものに不平不満を言わず、甘受し、そこで努力する。またすぐに諦めるのではなく、やり続ける。答えが出るまで、目標を達成するまでは歩み続ける。苦しければ休めばいい。好調な時は快走すればいい。しかし簡単に諦めてはいけない。
 さらに注意すべき点は、決して方向性を間違えないことだ。

 以上が、本日のホーキングの言葉である。

文=桝本誠二

この記事で紹介した書籍ほか

ホーキング 未来を拓く101の言葉

著:
出版社:
KADOKAWA
発売日:
ISBN:
9784046024480