「言うことを聞かない子」のしつけに大切なのは○○することだった…

出産・子育て

2018/9/13

『10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー』(西出ひろ子・川道映里/青春出版社)

 子育て中のお母さんたちは、誰もが我が子に“思いやりのある子”に育ってほしいと思っているはず。とはいえ、「○○をしてはダメ!」「△△なときはこうしなさい!」と注意しても、子供はなかなか言うことを聞いてくれないもの。自分が子供だったころを思い出してみても、そうした親からの注意に「うるさいなあ」「めんどくさいなあ」と思ってしまい、同じことで何度も怒られていた…という経験を持つ人は多いだろう。本書『10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー』(西出ひろ子・川道映里/青春出版社)は、そんな誰もが苦心する子供のマナーを、親子で一緒に身に着けることができる本である。それぞれのマナーについて、イラスト付きで「どうしてそうしなくちゃいけないのか?」を語りかけ、子供がそのマナーを守るべき理由に納得できるようになっている。具体的にどんな項目があるのかを見てみよう。

■「使いたいとき、いつもの場所になかったら、どんな気持ち?」

 「つかったものは元の位置にもどしましょう」のページでは、次のようにその理由を説明する。

「自分だけがつかえればいい」「自分だけが、場所を知っていればいい」って思うのは、自己中心的で、思いやりのない人だって、思われちゃうよ。
 また、元の場所にもどさないと、困る人も出てくるよね。もし、自分がつかいたいときに、それがいつもの場所になかったら、みんなも困るでしょ?

 このように、ただ「元の場所に戻さなきゃダメでしょ!」と注意するのではなく、「他の人からどう思われるかな?」「みんなは困らないかな?」という視点を与え、子供に“相手の立場に立つ”習慣を作ることを促してくれる。

 本書で紹介されている約70のマナーのうち、以下にいくつか挙げてみた。なかには、「ウチの子も今これができなくて困っている!」というものがあるのではないか。

くつをぬいだら、そろえてる?
トイレットペーパーがなくなったら?
着がえたあとのパジャマや洋服は片づける
ゴミはゴミ箱に捨てる
ひじをついて食べていませんか?
電車はおりる人が先? 乗る人が先?
お願いをするときの言い方があります

■子供には「言う」のではなく、「やって」みせる

 本書の最後には、親に向けたマナーに関するコラムが掲載されている。その中で、マナー講師である著者は、「人に言うのは簡単。肝心なのは、それを、自分ができているかどうか」だと語る。いくら子供に「こうしなさい!」とマナーを伝えていても、大人がそれをできていなければ説得力はない。自分では守っていても、父親がそれを実践できていなければ、子供から「なんでお父さんはいいの?」なんて訊かれてしまうことも…。著者によれば、子供は大人の「言うこと」ではなく、「やること」を真似して成長していくのだという。親の側も、子供から「見られている」ことを意識して、日々の生活で気を引き締めなくてはならない。

 本書は、親子間で楽しくコミュニケーションを取りながら、子供と一緒にマナーを学べる本になっている。ちょっぴりワガママな我が子を心配しているお母さんたちは、ぜひ本書を子育ての中で活用してみてほしい。そうすれば、きっと相手の気持ちを考えられる、思いやりのある子に育ってくれるはずだ。

文=中川 凌