意外と知られていない「塩の4つの役割」って? 調理手順の意味を知ることで食べ慣れた家庭料理が「人生最高!」の一皿に!

食・料理

公開日:2019/2/27

 海水塩や岩塩、湖塩やハーブソルトなど種類豊富な塩。料理によって使い分ける方も多いはず。しかし、そもそも塩に4つの役割があるのをご存知ですか?

 この4つの動きを知っているだけで、今、自分がどういう作業をしているのか、その目的がはっきりわかり、塩をするタイミングを間違えなくなります。これだけで自然と普段の料理がおいしくなるのです。

 そんな塩の役割まで網羅し、食べ慣れた家庭料理をアップデートしてくれるレシピ集、『フレンチシェフが作る「人生最高!」の肉じゃが』(田村浩二/発行:主婦の友インフォス)が発売されました。ほんの少しの調理のポイント、参考になります!

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『フレンチシェフが作る「人生最高!」の肉じゃが』(田村浩二/発行:主婦の友インフォス)

意外と知られていない、塩の4つの役割

 塩の役割は、
(1)水分を抜くための塩
(2)下味をつけるための塩
(3)甘みを引き出すための塩
(4)味つけのための塩
と、4つに分けられます。

 一般的に「塩の役割」といえば、「(4)味つけのための塩」だと思われがちです。でもじつは(1)~(3)の目的で使う塩の方が、圧倒的に多いのです。

「味つけ」以外の塩はこんな働きをしていた

 たとえば、漬物を作るとき、野菜に塩をして、よくもみ込みますが、これは明らかに「(1)水分を抜くための塩」です。

 また、調理の前、肉に塩をふりますが、これは「(2)下味をつけるための塩」。パスタをゆでるとき、お湯の中に塩を入れますが、これもパスタの下味となるので、(2)の役割を果たします。

 スイカに塩をかけて食べると素材の甘みが引き立ちます。これは「(3)甘みを引き出すための塩」。玉ねぎ、にんじんなど、炒めると甘みが出る野菜にも、炒めながら塩を加えると良いでしょう。

 一方、ステーキを焼いて、皿に盛り付け、最後にぱらぱらと塩をかける場合は「(4)味つけのための塩」ということになります。

 最近、スーパーや食材店にはいろんな塩が並んでいますが、にがりやミネラルが多く含まれている天日塩などは、「(4)味つけのための塩」として使うことをおすすめします。(1)~(3)の塩は、主役ではなく、食材の味を引き立たせるための脇役ですので、手軽に購入できる焼塩などでOK!むしろシンプルな方が、味の変化がわかりやすいし、しっかりと塩が効くというメリットもあります。もちろんミネラル豊富な塩を好む人はそれでもOK。使い慣れた自分の銘柄があると、味がぶれなくなります。

ごく当たり前の食材と道具で、いつもの食卓をアップデート!

 本書にはそのほかにも、野菜を炒めて水分を抜き、味を引き立たせる方法、肉の脂を分離させないための温度管理など、料理をおいしくする秘密がたっぷり。もちろん、フランス料理のシェフが作る、日本の家庭料理を中心としたレシピも満載!

 第1章の掲載レシピは、肉じゃが、カレー、ハンバーグなど、身近な家庭料理ばかり。フランス料理のシェフが作る、日本の家庭料理には、フレンチの「料理をおいしくする秘密のテクニック」が詰まっています。ごく一般的な食材や道具でも、ちょっとしたポイントで料理は何倍にもおいしくなるんです。

 第2章は、フレンチシェフが作るアレンジレシピ。
基本の肉じゃがの牛肉を鶏肉に変え、生クリーム煮に⇒「チキンフリカッセ」
カレーで作った飴色玉ねぎを利用⇒「本格オニオングラタンスープ」
ハンバーグのたねを使う⇒「パテ・ド・カンパーニュ」

 など、垂涎間違いなしのメニューばかり!しかも、材料は簡単に手に入る、ごく普通のものばかりなのも魅力。

「週末、料理に挑戦したい」「腕を上げたね、と言われたい」そんなあなたに必見の一冊です。