スープだけでごちそうになる!具だくさんで贅沢なスープレシピ

食・料理

2019/4/21

『うまみたっぷり!リッチスープ』(結城寿美江/エイ出版社)

 忙しい現代人にとって、毎日手の込んだ料理を作る時間はない。だから週末や休日くらいは手間暇かけた料理をじっくりとたくさん作りたいと思っている人は多いだろう。とはいえ何品も作るのは面倒…。そんなワガママに応えてくれるを叶えてくれるのが、『うまみたっぷり!リッチスープ』(結城寿美江/エイ出版社)だ。

 一般的にスープは汁物だから、ほかに主菜が必要である。でも時間をかけて煮込んだ具だくさんのスープだとしたらどうだろう? これだけで十分メインの料理になるのである。本書に掲載されているレシピのほとんどが、そんな具だくさんスープなのである。もはや鍋料理と言ってもいいほどのものもある。実際にどのようなスープがあるのか、見ていくことにしよう。

「えびのトマトクリームスープ」は、大きめのエビをたっぷり使ったスープ。酸味のあるトマトに生クリームを加えることで、コクのあるマイルドでリッチな味に仕立てている。「カマンベール丸ごとスープ」は、文字通りカマンベールチーズ好きにはたまらない逸品。しかも、チーズの周りにあるのは、ベーコンと重ねてミルフィーユ状態にした半個分のキャベツという、これはもうごちそうとしか言いようがない一品だ。

 このように、レシピの多くは十分お腹を満たせるスープばかり。パンやライスを用意すれば、しっかりディナーとなるのである。もちろん、来客時のおもてなしに出してもOKだ。

 スープを作る工程のほとんどが、食材を切る、炒める、グツグツ煮込むというもの。煮込んでいる間は、本を読んだりテレビを見たりと、時間を上手に使うことができるのも魅力だ。

 筆者がスープに興味を持った理由は、調理が簡単であるということだけではない。「体にやさしい料理」という印象があるからだ。体力が落ちているときには、十分な水分を摂りながら、柔らかくて消化に良い状態で具材を食べることができるし、好みのボリューム感にしやすい。

 本書に掲載されているのは時間をかけて煮込んでいくスープだけではない。忙しいときにぴったりなスープの作り方も教えてくれている。例えばストック食材として紹介されている「野菜のエチュベ」。これは炒め野菜のことで、冷蔵すれば3~4日は日持ちするから、日曜に作っておけば平日でも作れる時短スープの具材になるのだ。

 さらに、スープに合うパンとライスのレシピも紹介している。パンは「ガーリックカレートースト」や「ベーコンのせバゲット」、「明太子柚子こしょうオイルバタール」。ライスは「キャロットバターライス」に「ガーリックライス」、「ターメリックライス」に「おかか焼きおにぎり」などと、実にバラエティー豊かだ。筆者が個人的に気になるのは「ガーリックライス」。ニンニクの香りは気になるものの、疲れているときにはぜひ試してみたい。

 時間をかけずになるべく簡単な調理で、リッチな気分にもなれる食事をしたい。具だくさんスープはそんな現代人の願望を叶えてくれる料理なのだ。

文=いしい