キャッシュレス・ポイント還元事業で「上手に得する」には? あなたに最適なサービスを見つけるガイド

ビジネス

2019/11/25

『クレジットカード&ポイント 消費税新時代サバイバル術』(岩田昭男:監修/徳間書店)

 令和元年10月1日より消費税は10%となった。食料品や新聞には軽減税率が適用され従来通りの8%だが、それでも原材料費や輸送費なども増税の影響があり、全体的な値上げは免れられない。消費の冷え込みが危惧される中、政府主導の救済策として「キャッシュレス・ポイント還元事業」が始まった。しかし、具体的にどうすればその恩恵にあずかることが可能なのだろう? 皆さんは理解しているだろうか。

『クレジットカード&ポイント 消費税新時代サバイバル術』(岩田昭男:監修/徳間書店)では、還元事業に大きくかかわる「キャッシュレス決済」について、クレジットカード評論家・岩田昭男氏による監修で徹底解説。なんだか面倒そうだと思って尻込みしている人もいるかもしれないが、既にキャッシュレス決済は身近になっていることを忘れてはいけない。「Suica」に代表される交通系電子マネーの普及は良い例だ。

■まず「キャッシュレス・ポイント還元事業」についておさらい

 まず「キャッシュレス・ポイント還元事業」についておさらいしよう。主体は経済産業省で、電子マネーやクレジットカードなどで買物の支払いを行うと、その支払額の5%ないし2%が電子マネーに還元されたり、クレジット請求金額から差し引かれるというものだ。5%還元は中小小売店や個人商店。2%還元はフランチャイズチェーン店などで行われている。店頭に赤いポスターが掲示され、そこに還元率も書かれているので注意して見てみよう。

 還元されるタイミングは電子マネーの種類によって異なる。例えば小生のよく使う「楽天Edy」では、支払いから30日後にポイントが付与されるが、その際に赤い「Edyチャージ機」や「楽天Edyアプリ」などでの操作が必要となる。また、付与後の受け取り期間が90日と定められている。一方「WAON」の場合、対象加盟店での当月1~末日までの利用を集計し、まとめて翌月28日以降に「イオン銀行ATM」などで受け取ることができ、受け取り有効期限はない。利用する際には、予め店頭や公式サイトで確認しておくとよさそうだ。

 このように各社による違いがあると、どれが良いのか迷ってしまうもの。そこで本書の本領発揮である。迷ったときに参考にしたいのは、続々と利用者が増えている「QRコード決済」と、その利用シーン別ガイドである。積極的に導入しているコンビニエンスストア、ファーストフードや飲食店、家電量販店、ドラッグストアでの利用について、それぞれ特徴を紹介。自身の利用シーンを想定しながら、各QRコード決済事業者の解説を読めば、何を導入しようか迷っている人にも大いに参考になるだろう。

■「なんとなくキャッシュレス」ではもったいない!? 上手にポイント還元を受けるには?

 それにしてもQRコード決済にもたくさんの事業者があるもので、本書で紹介されているだけで12業者が存在。今後も新規参入が想定され、利用者も増えていくだろう。しかし、キャッシュレス決済はQRコードや電子マネーから始まったわけではない。そもそも「クレジットカード」という手段があったではないか。

 本書では40種を超えるクレジットカードを特徴別に一挙紹介。年会費数万円の高級カードも紹介されており、縁のない世界かもと思いつつ、そのサービス項目に見入ってしまう。もちろん、年会費無料の事業者も数々紹介されているので、これからカードを持ちたいと思う人や、もう1枚と考えている人、あるいは既に複数枚持っている人が絞る際にも、参考になるだろう。こちらも利用シーンごとに紹介されており、自身の使い勝手に合わせた選択ができる。

「還元といってもたかが5%…」との声も聞かれるが、それでも幾分か戻ってくるのは気分が良く、小生も既に300円ほど受け取った。使った額が小さいからこれくらいの還元額だが、大きな買い物の際にはその分、お得感は増すだろう。それに、電子マネーの利便性は侮れない。導入手続きも「頭の体操」だと思って、挑戦してみてはどうだろうか。

文=犬山しんのすけ