日本人の3分の1は内向型なのに、社会では外向型人間が求められている。「生きづらい」内向型でも楽になる方法

暮らし

2020/2/27

『内向型人間だからうまくいく』(カミノユウキ/祥伝社)

「自分の感情や考えを他人に話すのが苦手」
「勢いで行動するよりも、じっくりと考えてから動き出す」
「相手の気持ちを考えすぎてしまうことがある」
──これらの項目が自分のことに思えたら、もしかしたらあなたも“内向型人間”かもしれない。
 
『内向型人間だからうまくいく』(カミノユウキ/祥伝社)は、“内向型プロデューサー”であるという著者が、内向型人間の長所を活かした働き方と生き方を提案する1冊。そもそも内向型人間とはどういったタイプなのか。その特徴には以下のようなものがある。

・一人もしくは少人数で過ごすのが好き
・じっくり考えてから話す
・慎重に行動する
・うるさい場所や刺激が苦手
・外部からの意見に左右されにくい

 人間には大きく分けると内向型と外交型がおり、日本人の3人に1人が内向型人間であるという。それは生まれたときからほぼ決まっており、脳の神経経路やドーパミン感受性、交感神経にも関係している。

 社会的なコミュニケーションにおいては“積極的な外交型人間”がロールモデルとされる中で、内向型人間が生きづらさを抱えることは多い。しかし、無理に外交型人間になろうとするのはかえってストレスを抱えてしまうだけだ。本書は、内向型の性格を直す必要はないと断言する。むしろ、内向型であることを受け入れてその強みを知ることで、仕事や人間関係を楽にすることができるのだ。

 本書は仕事や人間関係において、内向型人間が生きやすくなる方法、内向型の強みを知って活かす方法を示している。

 たとえば、考えをその場ですぐ言語化するのが苦手な内向型人間の場合は、会議やプレゼンの際に無理に発言しようとせず、終了後にメールで意見や補足を送るなどするなどの方法を取ることができる。また、内向型人間はプレゼンのテーマや必要な情報をじっくり調べることが得意なので、準備に十分リソースを投入したり、発言よりも文書や図などの視覚的なものに注力したりすることで、独創性があり説得力のあるプレゼンができるという。

 一方で、人間関係においては“自分の気持ちに嘘をつかない”ことがカギとなる。外向型人間を演じず、自分が内向型人間であることを隠さずに、相手に素直な気持ちを伝えられるようになると、気持ちは楽になる。たとえば誰かに急な誘いを受けたとしても、「今日は行く気分じゃないので」と気持ちを正直に伝えたり、会話の場面で無理して愛想笑いすることをやめたり、といったちょっとしたポイントが挙げられる。

 内向型人間である著者自身も、かつては外交型人間になろうと努力していた時期があったという。疲れが溜まっていても飲み会に積極的に顔を出したり、まったく興味のもてない会話に加わったりするなどしていた。しかしあるとき、自分が内向型であることに気づき、それを受け入れてからは楽に過ごすことができるようになったという。

 そんな著者と同じく、社会には自分の感情を押し殺して“求められる外交型人間像”を演じて疲れてしまった…という人も少なくないだろう。それは、自分がもっているせっかくの強みや魅力を発揮できていないことにもつながる。あなたが内向型人間で、もし生きづらさを抱えているならば、本書を頼りに「内向型人間だからうまくいくこと」を今日からひとつずつ実践していこう。

文=ジョセート