お前らの根性叩き直す! 地味め男女が学校を巻き込んで大闘争!

2012/6/9

ピカ☆イチ (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:槙ようこ×持田あき 価格:540円

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地味で目立たない空気のような存在の鈴木太郎と鈴木花子。好きなものは某任侠映画。そんな2人が憧れてどうにか入学したのが名門私立愛種高校。
そんな愛種高校の生徒心得は…

一、 常に人のために
一、 友を大切にする
一、 正々堂々とする

…の3つ。なのだが、この心得と好きな任侠映画の組の掟

一、 私闘を禁ず(=常に人のために)
一、 結束は親兄弟より堅いものとする(=友を大切にする)
一、 警察にたれこまない(=正々堂々とする)

と通ずるものがあったから、というから驚きである(ずいぶんと解釈の仕方が違うような気も…)。

生徒たちも、この心得に沿った真面目でさわやかな優等生ばかり。たとえ、影が薄くてクラスメイトに覚えてもらえなかったとしても! 2人はそれなりに? 高校生活を満喫していた。しかし、実は愛種高校、裏では「成績最下位の生徒が特進クラスの生徒からリンチを受ける」という恐るべき裏ルールがあった。そんな恐ろしい場面を見てしまった2人は、自らの正義を掲げて大変身! 愛種高校改革を目指して大闘争を開始する。

強くて熱くて真面目な2人に引きずられるようにして仲間が増えて…ある意味、王道をいく青春マンガである。主人公2人のベースに任侠映画があるっていうのは王道じゃないかもしれないが。

まず注目すべきは、太郎と花子の変身っぷりである。存在感のなかった2人が金髪美少女と眼光鋭きイケメンになってしまうのだから驚きだ。そんないい素質を持っていたならもっと早く開花させればよかったのに…! と他人事ながら悔しくなってしまう。

そして、この作品の肝はまずはイジメだろう。
タッチが明るく、主人公たちがぶっとんでいるので忘れてしまいがちだが、描写されているイジメのシーンはかなり残酷なもので、目を覆いたくなってしまう。しかし、そのシーンを見てしまってもなお、ぶつかっていこうとするからこそ、太郎と花子の正義感の強さが際立つのかもしれない。

ちなみにこの作品は持田まき・槙ようこ姉妹のコラボ作品。持田まき(妹)がネームを担当し、槙ようこ(姉)が原稿を担当しているのだとか。姉妹で漫画家というだけでもすごいのに、こうして2人でひとつの作品を作り上げられることがまた素敵である。

破竹の勢いで学校を責め立てていく太郎と花子。黒幕にも接触していくが、一体この作品に隠された闇とはどんなものなのか。主人公2人の光によって見えてきた影は、読者が想像しているよりも巨大なものなのかももしれない。


実は同じクラスの太郎と花子。映画館でも遭遇しているにも関わらず影が薄くて互いに気がついていない

標的になりたくないから…リンチに参加していない生徒も見て見ぬフリ

任侠映画の影響か、決めゼリフがなんとも…

↑上の2人がこうなるから驚き(特に花子) (C)槙ようこ・持田あき