女性が70歳まで働くために必要なことって? 20年後の自分を幸せにする働き方

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公開日:2020/8/27

働き方改革で 伸びる女性 つぶれる女性

著:
出版社:
日本経済新聞出版
発売日:
働き方改革で 伸びる女性 つぶれる女性
『働き方改革で 伸びる女性 つぶれる女性』(東谷由香/日本経済新聞出版)

 よく女性誌では「なりたい自分になる!」というキャッチフレーズをみかける。ダイエットだったり、おしゃれだったり、自分を磨いて理想に近づこうとするのはポジティブで悪くない。では同じように「20年後の自分はどうなっているか?」と人生の視点で考えてみたことはあるだろうか? 20代の人は40代、30代の人なら50代になったとき、一体自分はどんな人生を生きているのだろう。つい結婚や子供のことを考えがちだが、いまどきは「どんなふうに仕事をしているか」をしっかり見据えておいたほうがいい。

 なぜなら超少子高齢化社会が進む日本の20年後は、労働力不足から女性もデフォルトで仕事をしていなければ社会が立ち行かなくなるからだ。そんな中でより「豊かな生活」を送りたいと思うなら、ただ漫然と働くのではなく、たとえば管理職になるなど意欲的に働いたほうが当然有利だろう。

 ではそんな未来にするためにはどうしたらいい?――女性向けキャリアアドバイザーの東谷由香さんは、そのように半ば強制的に20年後をリアルに想像すると女性の「やる気」にエンジンがかかる姿を多く見てきたという。大事なことはその「やる気」を無駄にせず未来につなげていくことであり、そのためには女性たちが意識を改革すること。東谷さんは著書『働き方改革で 伸びる女性 つぶれる女性』(日本経済新聞出版)の中で、現状では多くの女性が「育児と仕事の両立は困難」「正社員じゃないし無理」などと勝手に仕事での活躍を諦めてしまっていることを嘆き、「働き方改革」が始まった今こそ「仕事の幸せと自分の幸せを両立する方法」がちゃんと見つかるとメッセージを送る。

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 本書によれば、そもそも「働き方改革」の主な目的は「少ない労働時間でも生産性をあげる」「ダイバーシティの強化によって生産性をあげる」ということ。たとえばこれまで育児や介護で思う存分働けなかった人にもチャンスが増える可能性があるし、ダイバーシティの強化といい女性にラッキーな時代が到来したといえるだろう。

 ただし注意したほうがいいのは、いずれも「生産性をあげる」ことが共通のキーワードになっていることだ。つまり時代が求めているのは「漫然とただ働く人」ではなく、ズバリ「短い時間でも効率的に成果を出せる人」。むしろ、そうでなければ評価されない時代がやってくるということだ。

 もちろんこうしたシビアな未来は正社員や総合職という立場の人にも共通だ。著者は現在「一番のんびり構えているのが総合職の女性」だと指摘するが、「70歳まで働くにはどうしたらいいの?」と真剣にスキルアップに励む一般職や派遣の女性たちがいる中で、無自覚に自分のポジションにあぐらをかいていたままでは不安な未来が待っているかもしれない。

 逆に言えば、そうした未来は「意識を変えた人ほど飛躍のチャンスがある」ということでもある。本書は残業規則や有給取得、副業解禁、育休制度、複利厚生の充実などさまざまな働き方改革のポイントを解説した上で、それをどう意識して自分の未来に役立てるかを具体的に教えてくれる。おそらく読むだけでも今の自分にできることが少しずつ見えてくるに違いない。

 コロナで経済が悪化する中、シビアな時代は予想以上に早くやってくるかもしれない。だからこそ自分の「改革」はなるべく早くはじめたいもの。その先に未来はきっと開けてくるはずだ。

文=荒井理恵

この記事で紹介した書籍ほか

働き方改革で 伸びる女性 つぶれる女性

著:
出版社:
日本経済新聞出版
発売日:
ISBN:
9784532323455