実は生きたがり兵士が、かつての日本にいたそうです

更新日:2015/10/9

永遠の0 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 双葉社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:須本壮一著 価格:500円

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さて現代の日本に、戦争経験者は今どれくらいいるのでしょうか? もはや僕らのような若い世代とっては知らないのが当たり前で、当時の状況を語ってくれる人すら少なくなっているのが現状ですよね。それっていうのはどうなんでしょうか?

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戦争のことを考えなくてもよい世の中に変わった(それは日本だけの感覚ですが)というのは当時の戦争で命を落としていった人たちの本懐であったとは思いますが、事実が風化してしまうというのはこれまた別の話のような気がします。「平和な世の中を後世に残したい。が、しかしそこに尽力し命を落としていった僕らのような人間のことを決して忘れないでほしい」というのが、実は本当に彼ら日本兵士が今の日本人に伝えたいメッセージのような気がします。

さて、そんな現代人が普通なら掘り起こしたくもない第二次世界大戦の一面を、特攻隊であった祖父を通してその孫らが探っていくのが本書の筋書きです。

まだ1巻なので、彼らの祖父がどのような人間なのかというのは把握できていないのですが、なかなか一概にすべての日本兵が上記のようなことを伝えたいというようにくくるのは早計かなと思わされました。それこそ戦争というのは目的や動機を単純かつ、国民の総意としてみなしてしまいがちなのですが、なかなかどうして戦争に渦巻くさまざまな思想はそんな生半可なものではないですね。早く僕も、この祖父が何を考えて飛び立っていったのかを知りたいがために次巻を買わざるを得ないでしょう。


第二次世界大戦、その記録から欠落した事実

宮部久蔵という名の人間ミサイルがそこにはいた

特攻隊の知られざる一面を探るきっかけとは

佐伯は姉に巻き込まれるようにして、その真相を探ることになった

撃墜と被弾が真っ青な空の中で繰り返される
(C)須本壮一・百田尚樹/双葉社