今どの段階? うつ状態の進行・回復の「5段階」を知って、回復過程をイメージしよう/家族が「うつ」になって、不安なときに読む本

暮らし

公開日:2022/11/14

「底期」

 疲労困憊し、エネルギーが無くなっている状態です。

 身体不調はさらに悪化し、生活すること自体がつらくなり、「死にたい」気持ちも強まります。起き上がる気力も体を動かす力もない状態です。

 社会生活を続けることも困難な状態のこの時期は、引き込もっているか、入院や自宅療養をしている時期になります。

 

「回復期」

 治療や休養、環境調整により回復し始める時期です。

 さまざまな機能がバラバラに回復していきますが、体調の回復を実感しやすいため、底期よりは良くなっていると感じられます。

 

「リハビリ期」

 回復期の後、社会復帰を目指して、行動していく時期です。体調は徐々に回復していきますが、回復期ほどの大きな改善は感じられないため、焦りや不安が大きくなります。

 復職や復学した場合は、「早く元の状態に戻さなければ」とか「迷惑をかけたから挽回しなくては」と無理をしがちで、その後に大きな落ち込みの波がくることが多いのもこの時期です。

 エネルギーは、波を繰り返しながら回復していきますが、周囲には調子の良いとき(波の上のあたり)の印象が強くなるため、かなり回復しているように見えます。

家族が「うつ」になって、不安なときに読む本

 反対に本人は調子の悪いとき(波の下のあたり)を意識してしまい、「一生治らないのではないか」「悪化してまた休職しなければいけないのではないか」と不安を募らせていきます。

 リハビリ期は、数か月から数年続きます。本人も周囲も、焦りや不安との戦いが長く続きますが、疲労をコントロールすることで、少しずつですが回復に向かっていくことができるのです。

 リハビリ期の間は、大小の波を描きながら徐々に回復が進みますが、かなり良くなってきた時期でも、時折、大きな落ち込みの波が襲ってくることがあります。周囲も安心し始めている時期なので、自殺の危険が高まることに注意を要する期間でもあります。

家族が「うつ」になって、不安なときに読む本

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