「負け犬」キャラの方が人生得してる!? 愛される人間の特徴/すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術

マンガ

公開日:2024/1/4

 「コミュ力を鍛える」という言葉があるように、コミュニケーションに苦手意識がある人や、もっと上手く話せるようになりたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

 今回ご紹介するのは、芸人たちが使っている“ちょい足し”してコミュニケーションを円滑にするテクニックを、実際に使えるレベルにまで落とし込んだトーク&雑談術。人気コント集団ザ・ニュースペーパーに19年間在籍し、もともとアガリ症で人見知りだった著者の桑山元さんが、舞台に立つために編み出してきたり学んだりしたものに、アレンジを加えたテクニックをまとめました。

 すぐに簡単にマネできる“ちょい足し”テクニックの「つかみ・ツッコミ・リアクション・アドリブ・まわす力(MC力) etc.」を、豊富なマンガイラストも使って紹介します。日常や職場の仕事から雑談までさまざまなシーンで活用できますよ!

※本作品は『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術 お笑い芸人・話し方講師の二刀流が教える56の絶対ウケる法則』(桑山元/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました

すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術
『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』
(桑山 元/日本実業出版社 )

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すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術

 コメディア・デラルテってご存知ですか? コメディア・デラルテというのは、イタリア発祥の仮面を使用する即興喜劇です。

 もともとは召使いたちが王様の誕生会で王様や貴族を讃える芝居をしたことから始まりました。それが大ウケしてチップをはずんでもらったことに味をしめ、これを庶民に見せたら、毎日おひねりがもらえるのではないか、と考えるようになったのです。

 とはいえ、通りすがりの人から、おひねり(投げ銭)をもらうのは、思った以上に厳しいもの。収入源である投げ銭を「確実に」「できるだけ多く」もらうためには、とにかく「わかりやすくて」「応援したくなる」キャラクターが必要でした。

 

 応援したくなるキャラクターって何でしょうか? 美男美女のキャラクターでしょうか? すごいオーラやカリスマ性を持ったキャラクターでしょうか? それとも、心が揺さぶられる素敵なフレーズや感動的な台詞を言うキャラクターでしょうか?

 これを教えてもらった時は私も驚いたのですが、応援されるキャラクターとは「一目でわかる負け犬キャラ」なんです。

 「一生懸命で」「ドジで」「自分の欲求にストレート」だけど、どこかで「他人のために頑張っている」面もある、負け犬キャラなんです。だからみんなに愛されて、投げ銭がもらえるのです。

 

 あなたの周りでもこんな人はいませんか? 一生懸命やっているのに全然うまくいかない人。いつもドジな失敗をするんだけれど何故か憎めない人。一方、たまにミスをするだけで、ものすごく呆れられる人や、ついイラッとされる人もいますよね。何が違うのでしょう?

 言いわけをされるとイラッとする人は多いと思います。実は、私もよく言いわけをしてはイラッとされる人間でした。言いわけをするということは、自分の失敗(負け)を認められないということです。

 一方、コメディア・デラルテのキャラクターたちはよく失敗します。ザ・ドリフターズ的にいうと、歩いている道にバナナの皮があれば「あいつ、絶対に転ぶな」というくらい、わかりやすく失敗します。でも失敗をちゃんと受け止めて、それでも負け犬なりに一生懸命奮闘するので、お客さんから愛されるのです。

 

イラッとするといえば、マウントをとられた時にイラッとする人も多いでしょう。それも、この「コメディア・デラルテ的思考」さえあれば、難なく解決できます。

 マウントをとられたら、どうするか? 自分からあえて相手の下にもぐり込んで、負け犬キャラというポジションを演じ、相手に思う存分マウントをとらせてあげればいいのです。たったそれだけで相手はとってもいい気持ちになります。負け犬キャラを演じるのは〝敗北〟でも〝卑屈〟でもありません。おもてなしなのです。

 

●マウントの取り合いになる会話

A「私、この前、奮発して高島屋で2万円のロングスカーフを買っちゃった」
B「あ、私も伊勢丹で3万円のスカーフを買ったの」
A「高島屋で買ったのは実はスカーフだけじゃなくて…」
B「そうそう、つい色々買っちゃうのよね。私も伊勢丹で…」

 

●気持ちよくマウントをとらせてあげる会話

A「私、この前、奮発して高島屋で2万円のロングスカーフを買っちゃった」
B「あ、私も伊勢丹で3万円のスカーフを買ったの」
A「え~、素敵すぎる! 私があのスカーフ買うのに、何回手を出したり引っ込めたりしたと思ってるのよ。私のためらいと戸惑いの時間は何だったのよ。で、どんな柄なの?」
B「私が買ったのはね…」

 

 マウントをとられてもイラッとする必要も、張り合う必要もないのです。何故なら「負け犬キャラこそが愛される」ことを知っているのですから。

 

すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術

<続きは本書でお楽しみください>

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