占い師からよくないことが起きると予言され、手渡された「40―21」の数式。その意味は?/とけるとゾッとする こわい算数2-③

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公開日:2024/3/15

とけるとゾッとする こわい算数(2)赤い女は何人いるでしょう?』(小林丸々:作、亜樹新:絵/ポプラ社)第1回【全6回】

 累計35万部突破の『本当はこわい話』(角川つばさ文庫)作者の新シリーズ、オモこわ度アップの第2弾!「公園で姿を消した女の子がやりかけの算数ドリルに書き残したたし算、答えからわかる真実は?」「足にケガをして入院中の男の子、時速3kmで追いかけてくるお化けから逃げられる?」といった問題を解きながら、隠された意味に気づくと、恐ろしい真実が浮かび上がる…!『とけるとゾッとする こわい算数』は、算数×こわい話×ナゾトキがひとつになったショートストーリー集です。「こわい話」が大好きな女の子、案内役のフミカちゃんといっしょに算数の勉強をしよう!

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とけるとゾッとする こわい算数(2)赤い女は何人いるでしょう?
『とけるとゾッとする こわい算数(2)赤い女は何人いるでしょう?』(小林丸々:作、亜樹新:絵/ポプラ社)

問題13 危険な数式

小学校からの帰り道。マリコちゃんは「水色のランドセルの女の子!」と呼びとめられました。

顔を向けると、歩道のはしっこにいすと机があって、一人のおばあさんが座っていました。

黒いローブを着て、ウェーブした銀髪の彼女はミステリアスな雰囲気です。

机の上に水晶玉があったので、占い師だろうと思いました。名前を聞かれたので答えると、おばあさんはマリコちゃんの目を見つめました。

「マリコちゃん、近い将来、あなたによくないことが起きるわ。あなたがわたしの前を通ったときに、トゲトゲしたオーラを感じたからね」

えっ、と息をのみ、マリコちゃんは青くなりました。

「だいじょうぶ。運命は絶対じゃないわ。注意していればさけられるからね」

そういうとおばあさんは、見開いた瞳で、水晶玉をけんめいにのぞきこみました。

「うーん、こんな数字が見えるわね」

おばあさんは、メモ用紙にボールペンを走らせました。

「40-21」

それは、ひき算の数式みたいでした。

「これって何ですか?」

たずねましたが、おばあさんにも具体的なことはわからないようです。

「他にも、ひらがなが横に1文字書いてあるみたい。だけど、ぼやけていてハッキリ確認できないわ」

うーん、と腕を組んだ二人。

「とにかく、コレを目にしたら急いでその場から離れなさい。そうしたら安全だから。いいわね?」

マリコちゃんは、頭の中で考えます。

ひき算が出てくるところっていえば、学校か塾よね。

そこで注意していれば、危険な運命をさけられるわ。

マリコちゃんは、おばあさんにお礼を伝えました。

もらったメモ用紙を見つめながら、ふたたび帰り道を歩きだします。

メモ用紙に書かれている、ひき算の答えを求めなさい。

とけるとゾッとする こわい算数(2)赤い女は何人いるでしょう?

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