もぐもぐタイムはもう古い!? 疲労回復に甘いモノは悪循環【知らない人が多い!? 「平成31年版」理系の新常識】連載第2回

健康・美容

2019/1/25

『日本人の9割が信じている 残念な理系の常識』(おもしろサイエンス学会:編/青春出版社)

 大人になると、学生時代に苦手だった理系科目にますます距離を感じるという人も多くなる。でも、理系の知識は、健康に関わる医療だけでなく、私たちに身近な食べ物や電化製品や動物のくらしなど、生活に欠かせない情報にも必ず関わるものだ。

 あなたが苦手だと思って遠ざけていた間に、常識だと思っていた知識はとっくに古いものになっているかもしれない。すでにくつがえされた古い情報や、科学的根拠のないエセ科学を口にしたら、「残念な人…」と評価されてしまいかねない。この連載では『日本人の9割が信じている 残念な理系の常識』(おもしろサイエンス学会:編/青春出版社)から、知れば誰かに教えてあげたくなるような最新情報を紹介していきたい。

■疲労回復にスイーツを食べると陥る「悪循環」(本書88ページ)

 3時のおやつを楽しみにしている人も、単純に疲れて気分転換をしようという人も、仕事中にオフィスで甘いモノを食べるという人は多いだろう。だが、残念なことに「疲労回復に甘いモノが効く」というのは間違いだという研究が発表されている。

 甘いお菓子やドリンクに含まれる糖分は、血糖値を上げ、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの分泌を促すので、「ホッとした気持ち」になる。これを疲労回復効果と受け取ってしまうのは早合点だ。

 身体がバランスを取ろうとして、急激に上がった血糖値を下げようとすると、今度は低血糖の状態になってしまう。そうすると、身体はだるく、集中力も落ちてしまう。神経伝達物質のバランスも崩れるので、再びスイーツを食べて精神を安定させようと働く。この悪循環に陥ってしまうと、慢性疲労を招くことにもなりかねない。

 だが、仕事におけるリフレッシュの時間やちょっとした間食は必要だと考える人も多いだろう。そんな時におすすめのおやつや摂るべき栄養素については、ぜひ本書で新常識を得てもらいたい。悪循環を断ち切るためには、「継続的に働くセロトニン」をつくることが大切だ。

 本書では、健康や食生活に関わる身近な話題から、電化製品、IT、生物、宇宙といった幅広いジャンルにわたって、私たちがうっかりアップデートしそびれてきた「最新の理系の常識」を教えてくれる。根っからの文系体質だという人でも気軽に読むことができるだろう。平成生まれの人も、昭和生まれの人も、本書を片手にあなたの知識の「新旧度」を計ってみてはどうだろうか?

文=田坂文