心身の健康に欠かせない運動。苦手な人は、効能ではなく何を目的にすべき?/万年不調から抜けだす がんばらないご自愛

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更新日:2022/7/20

万年不調から抜けだす がんばらないご自愛

 運動が好きな友人に「どうして続けられるの?」と聞いてみた時に「楽しいから」と返ってきたのは、衝撃でした。私にとって運動は「何らかの効果を得るためにやるもの」であって、それ自体に楽しみを求めたことがなかったからです…!

 それ以来、私もカラダを動かすこと自体の楽しさや気持ちよさ、終わったあとの爽快感などに注目するようになりました。「これは続けたい!」という感動にはまだ出合えていませんが、いろいろ試してみて「気持ちいいと感じるセンサー」も少しずつ育っていくのかなと期待しています。

 その友人は「カラダを動かさないと気持ちが悪い」とも言っていて、自分のカラダのいい状態を理解しているんだ! すごい! と感激しました。私はカラダがだるいのが普通で、気持ち悪さに気づけないんですよね。友人のようになれると最強だな~と憧れています。

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 運動が心身の健康と関係していることを疑う人はもはやいないでしょう。WHO(世界保健機関)はうつ病の標準治療のひとつとして運動を推奨していて、軽症のうつ病であれば、薬物療法と同じくらいの効果があると言われています。さらに、有酸素運動はパニック障害や、過敏性腸症候群などあらゆる病気の症状を改善することが知られています。

 ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は、脳内の血流を増やして、神経を修復するBDNF(脳由来神経栄養因子)や、セロトニン産生を活性化させるIGF-1(インスリン様成長因子)などのホルモンの生成をうながします。

 とくにBDNFは記憶力の向上に作用するので、勉強をする前にランニングやサイクリングをすると成績が上がりやすいですよ。

 一方で、マジメな人ほど、「ちゃんと運動しなきゃ」「続けなきゃ」といったプレッシャーがストレスになってしまい、うまくできなくてヘコんでしまうことが多いです。「痩せる」とか「うつを防ぐ」といった効能ばかりに注目しすぎると、運動が「仕事」みたいに堅苦しいものになってしまいます。竹内さんみたいに「運動が嫌い」という気持ちも、体育の授業でイヤな思いをしたり、運動の効能ばかりが押しつけられたりしたことが関係しているかもしれません。

 ですが、そもそもカラダを動かすことそのものに「快」があるんです。「ちゃんとした」運動じゃなくても、猫が日なたで気持ちよさそうに寝転んでカラダを伸ばしている姿を想像してみてください。あれこそまさにカラダの快の感覚に忠実になるってことで、運動のあるべき形のひとつなんじゃないかなと思うんです。

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<第7回に続く>


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