講座心理療法 第7巻
講座心理療法 第7巻 / 感想・レビュー
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「因果性の虚構とこころの現実」大山泰宏。心理療法の概念とその方法論を、近代科学が標榜してきた方法論である因果性を批判的に捉えることを通じて明確化していく論文。因果性が1つの物語であり虚構であることをつきつめれば、心理療法の共時性や布置といった主観的と揶揄される方法論も等しい立場であることは理解される。因果性という1つの系が強力に働き、それ以外が排除されてしまうということは、病的な人間という「故障者」という捉え方を支配的にしてしまいかねない。
2018/04/02
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