「かざり」の美術 (辻惟雄集 第1巻)
「かざり」の美術 (辻惟雄集 第1巻) / 感想・レビュー
さっちも
浮世絵が印象派に強く影響を与えた事は間違いないが、何が西欧にとって新鮮であったか。当時のフランス人美術評論家シェスノーに言わせると、例えば、北斎漫画にみられるような、すばらしい生気と明快さを備えた、日本のデッサン、その「茶目っけと皮肉を含んだカリカチュール」を絶賛し、人間や動植物の形を描くのに、それらが持っている特徴的な性格、生気や表情を的確に際立たせてゆくやりかた。強調やかざりの美学というべき所を絶賛している。日本人は元来リアリズムより、遊び心やユーモアなど生を肯定する情動性に惹かれ表現してきたらしい
2020/06/21
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