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茨木のり子詩集 (岩波文庫)

茨木のり子詩集 (岩波文庫)

茨木のり子詩集 (岩波文庫)

作家
谷川俊太郎
出版社
岩波書店
発売日
2014-03-15
ISBN
9784003119518
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あらすじ

青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の,くやしさと,それゆえの,未来への夢.スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる,主張のある詩,論理の詩.ときには初々しく震え,またときには凛として顔を上げる.素直な表現で,人を励まし奮い立たせてくれる,「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス.(対談=大岡信,解説=小池昌代)

茨木のり子詩集 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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都わすれ

詩がどんどん自分の内なる世界に忍び込んでくる。言葉が躍動するように凛凛と心の奥に響きわたる。背筋を伸ばしたくなる凛とした清明な感性が新しい心の世界を構築するように、言葉が重なり人の孤独を、理不尽な戦争への憤りと哀しみ、夫婦であったことの愛しさと失った深い哀しみが綴られていく。「生きる」という時間を教えられるような強靭な詩の世界に圧倒された。もっとも胸に響いた『さくら』生と死が一瞬の蜃気楼のなかで混在し「ことしも生きてさくらを見ている」喜び。宇宙の漆黒の闇に浮かび「いのちの豊饒を抱えながらどこか寂しげな」⇒

2018/04/30

ちゃちゃ

「わたしが一番きれいだったとき/わたしの国は戦争で負けた/そんな馬鹿なことってあるものか」ご存じ、茨木のり子氏の代表作『私が一番きれいだったとき』の一節。貴重な青春期を戦争に奪われた悔しさ。日本の勝利を信じひたすら我慢と忍耐を続けた日々。彼女の詩は、戦争に限らず理不尽な社会や時代への憤りに満ちている。しかし、その責任の所在を曖昧にせず鋭く追及し、自らの問題として表現する潔さがある。『自分の感受性くらい』や『倚りかからず』等、どこまでも自己を厳しく見つめる彼女の凜とした姿勢は私たちの指針となる。終戦の日に。

2017/08/15

Gotoran

『詩のこころを読む』を読み、その著者茨木のり子氏(戦中戦後を生き日本を代表する詩人)の詩に対する熱い思い、鋭い感性に魅入られ、本書へ(日本を代表する詩人谷川俊太郎氏選)。鋭利で歯切れの良い言葉、研ぎ澄まされた言葉の威力、静謐で素直な言葉が心に沁みる。「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感性くらい」他の代表作も良いが、早逝の夫への思いを詠った『歳月』(15編の詩)と中国人強制労働者(劉連仁)の悲劇を詠った珠玉の叙事詩「りゅうりぇんれんの物語』が時に印象深かった。

2014/10/02

つねじろう

ああ、此処にもいたね闘う女性が。言葉をもって詩として撃ちてしやまんと向かって来る。またある時は大きな大きな誠実さという優しさで、自分に正直だという生な情熱で迫って来る。その時代の嘘に、大人のズルさに、男の弱さに幻滅し憤りながらも諦めない強さがある。「わたしが一番きれいだったとき」「小さな娘が思ったこと」「夢」が好き。もちろん「倚りかからず」もね。ある意味選者の谷川俊太郎より男前ね。

2014/04/04

naoっぴ

なんてストレートなんだろう。柔らかくオブラートに包んだような詩なら読んだことはあるけれど、ここまで明快で大らかで、厳しさのある詩に触れたのは初めて。寝る前の一冊として選んだのにかえって目が冴えてしまうことも。「自分の感受性くらい」の厳しさにガツンとやられ、「内部からくさる桃」「こどもたち」の鋭すぎる視点にドキドキッ。でも一番心に残ったのは「りゅうりぇんれんの物語」。劉連仁の過酷な生涯の悲しみを、詩という少ない言葉の枠の中でここまで表現できるのかと感動。これを読んだあとはさすがに眠れませんでした(笑)

2015/05/15

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