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ボードレール 他五篇: ベンヤミンの仕事 2 (岩波文庫―ベンヤミンの仕事)

ボードレール 他五篇: ベンヤミンの仕事 2 (岩波文庫―ベンヤミンの仕事)

ボードレール 他五篇: ベンヤミンの仕事 2 (岩波文庫―ベンヤミンの仕事)

作家
ヴァルター・ベンヤミン
野村 修
出版社
岩波書店
発売日
1994-03-16
ISBN
9784003246320
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ボードレール 他五篇: ベンヤミンの仕事 2 (岩波文庫―ベンヤミンの仕事) / 感想・レビュー

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傘緑

「ユダヤ人には、未来を探し求めることは禁じられていた…ユダヤ人にとって、未来は均質で空虚な時間でもなかった。未来のあらゆる瞬間は、そこをとおってメシアが出現する可能性のある、小さな門だった『歴史の概念について』」ユダヤ教徒として革命を、マルキストとしてメシアの到来を、と二つの禁忌と二つの宿願を重ねているような奇妙な論考。彼の語る「カフカの作品は、互いに遠く離れた二つの焦点を持つ、ひとつの楕円」や理想と頽廃を彷徨うボードレールと同様、ベンヤミンもまた「傷口にしてナイフ」という矛盾と魔性を抱え込んだ存在なのだ

2016/10/31

ラウリスタ~

ベンヤミンの文章をいくつか読んだ中で、これが一番面白いのが集まっていたように思う。カフカ、複製時代、ボードレールの三本柱。あんまりややこしい文章はなく(33年の亡命以後の文章を集めているから)、楽しんで読める。「複製技術の時代における芸術作品」は、少なくとも三回目の読書だと思うが、やはり再読というのはよいらしい。今回は、ベンヤミンをよく理解することが出来た実感がある。「パサージュ論」とも関わる「ボードレールにおける第二帝政期のパリ」は習俗研究、文化史研究といった感じでかなり興味深い。

2014/04/13

白義

芸術の政治化というのをひとつの中心にここに収められた論考を読むことも出来るだろう。それは、未来派的な戦争とファシズムの美学、政治の芸術化への抵抗線として見出だせる、異質物にして遺失物ともいえる作品達のことだ。都市の群集と共にありて熱を帯びつつも醒めている、醒めるためにそれを欲するボードレール、どこまでも具体的に神秘的なカフカや詩的と政治的が見事に結合したブレヒトに、それぞれ独特のアプローチで迫るベンヤミンの、文芸批評家としての実力は素晴らしいものがある。訳もなかなかこなれていると思う

2012/07/20

呼戯人

詩的な喚起力に富んだベンヤミンの散文を読むと、本当に電光のように閃くイメージが天上から降りてくる。彼にとって人生とは、螺旋のように渦巻く迷路と感じられていたようだが、しかし彼の散文はやわたしらずのように入り組んだ迷路を切り裂き、恐ろしく遠くまで届く探照灯のように闇を照らす。もう75年も前に亡くなった人の文章とは思えないほど今・ここにある危機を描き出す。ボードレールと第二帝政期のパリも1930年代のベルリンも、そして2015年の東京も・・。

2015/08/07

zumi

ベンヤミンを読まずにボードレールを語れるかっ!(私はボードレールを読んでいないが•••)「複製〜」をせっかく読んだので、積ん読消費として読む。ボードレールが群衆から自己を隔てることで芸術に力を入れたのも重要ではあるが、個人的に面白かったのは、カフカ論だ。例えば、カフカ作品の主人公は何故か、身振り手振りを多用する。それらの人物は実は最初から〈劇場〉に配置されていたのだ。忘却・禁欲・語りが動物へと収斂するという画期的な論。カフカを読み直したくなる。「歴史の概念について」は全くわかりませんでした、はい。

2013/11/27

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