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わが戦後俳句史 (岩波新書 黄版 322)

わが戦後俳句史 (岩波新書 黄版 322)

わが戦後俳句史 (岩波新書 黄版 322)

作家
金子兜太
出版社
岩波書店
発売日
1985-12-20
ISBN
9784004203223
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わが戦後俳句史 (岩波新書 黄版 322) / 感想・レビュー

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KAZOO

金子兜太さんが、外地で敗戦の報を聞いた時から、俳句をまじえての自分の感慨などをつづったものです。日銀の再雇用の面接のときに俳句を作って見なさいと言われて、のちの佐々木総裁がえらくほめたことが書かれています。俳句仲間のことがかなり詳しく書かれていて、派閥のようなものもあったのですね。加藤楸邨や中村草田男のことも多く書かれています。

2015/05/18

かふ

「朝はじまる海へ突込む鴎の死」 金子兜太(1919-2018年)は、「前衛俳句」の雄であるよりは「伊藤園 俳句大賞」の審査員としての顔の方が馴染み深い。最初に手にしたのがいとうせいこうとの共書『他流試合――俳句入門真剣勝負!』だったからかもしれない。生まれ年が大正八(1919)年だったことから、「花の大八」組とか西暦から「一句一句」と称していたぐらいに俳句人生。その容姿故か俳号「兜太」からくるのか、都会的というよりは土着的なイメージが親しみを呼ぶ。

2022/01/26

Koji Harasawa

アベ政治を許さない と力強い書を遺した著者。そうだろうと思う。戦争から還り、戦後の世を区とともに生きた人間にとって、あんな政治は許せる訳もない。いや、アベ政治は「政治」とも言えない酷いものだったし、今もそれは続いている。俳句を学びたいが、それは自分の見聞き感じたことを言語化することだと思った。作法も技術も必要だが、詠みたい気持ちが一番大事なのだろう。すごい学びがあった1985年の著。朝陽堂にて購入。

2021/05/25

Takao

1985年12月20日発行(初版)。恥ずかしながら、2015年の安保法制の時に「アベ政治を許さない」を揮毫した著者のことをほとんど知らず、自身の無知を恥じる。ひと月ほど前に、蔵書を処分しようと思い相談に行った古書店で、逆に買ってしまった3冊のうち、最後の読了。俳句の世界をほとんど知らない私にとって、ほとんどが難しい内容だったが、1919年生まれの著者の「半生」と俳句や「社会」との関わりについては何となくわかったような気がする。後年の「アベ政治を許さない」の揮毫に込められた思いも理解できるような気がした。

2021/10/19

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