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漫画の歴史 (岩波新書 新赤版 172)

漫画の歴史 (岩波新書 新赤版 172)

漫画の歴史 (岩波新書 新赤版 172)

作家
清水勲
出版社
岩波書店
発売日
1991-05-20
ISBN
9784004301721
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漫画の歴史 (岩波新書 新赤版 172) / 感想・レビュー

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S_Tomo🇺🇦🇯🇵

現代の日本文化を語る際に外せない「漫画」の歴史のうち、主に「浮世絵」から「手塚治虫」までの間についてまとめた一冊。幕末の開国以前より「絵の印刷物による大衆娯楽」が存在していた日本に欧州から諷刺画が入ってきて一枚絵から複数のコマによる長編ストーリー漫画に進化していく過程と、その中で自由民権運動や戦時下の国策としての漫画など時代の流れに影響される様がよく見通せる。巻末の漫画関係者リストの「植田まさし」の後が「歌川国芳」なのがカオス。

2014/05/27

Nobu A

巷にマンガが溢れ過ぎてあまり考えることがない日本文化の一つの歴史を紐解く。国内最古は平安時代まで遡る「鳥獣人物戯画」。漫画の原点となる風刺画がヨーロッパを始めとする世界各国で広まったのは印刷技術のお蔭。日本では戦後、子供向けだったのが、高校生や大学生の読者層を増やしたり大衆向けの教養書や専門書の分野をコミック化して形態を増やしりして現在の漫画大国に。コミック本の発行部数は全書籍の1/3を占め、その影響は計り知れない。最近はあまり読まなくなったマンガを見る目が変わった。今度、もっと真面目に読んでみよう。

2018/10/30

sabosashi

遊びと風刺から始まった漫画は、ニホン近代史のなかでいったんはその風刺性を強めるがそこに抵抗の余地はすくなく、時局に迎合、つまり戦意高揚に奉仕するようになる。そのプロセスで登場人物のアイドル化が始まった模様。戦後については多くが触れられていないが、未来志向、人生論(スポ根を含め)が盛りを迎える。ではいまのニホン人のメンタリティにどんな影響をあたえているのか。示唆は数多い。

2013/05/27

印度 洋一郎

19世紀前半、フランスに登場した風刺絵雑誌と同時期に日本で出現した滑稽な絵を売り物にする「北斎漫画」から1990年代までの日本の漫画の歴史を辿る。とは言え、記述の大半が明治時代の風刺画、今でいうと一コマ漫画だから、現在皆が持っている「マンガ」のイメージとは少し違う。只、現在のマンガも元を辿れば、そこから始まっているのだから、やはり押さえておくべきだろう。コマを割り、台詞をつけた、現在のマンガがどのように誕生していったかを知るための入門編としては最適か。只、江戸時代の絵草紙なんかは、漫画に入らないのかなぁ。

2012/03/30

ナオ

明治から現代にかけて、鳥羽絵から漫画に至るまでの漫画の歴史を紐解いた一冊。時代と共に、作者、読者、目的、内容を変え発展してきた過程を説明し、日本人の生活に組み込まれた漫画が、これから国際社会で果たしていくであろう役割に希望を持たせる締めくくり。

2023/11/06

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