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習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)

習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)

習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)

作家
林望
出版社
岩波書店
発売日
2017-05-20
ISBN
9784004316633
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習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書) / 感想・レビュー

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榊原 香織

同姓同名の人がいたが、この人は記者です。 中国特派員。まあ、大体、新聞とかで読んだこと。 習近平、若き日のホームステイ先はアイオワ州マスカティーン  下放先は梁家河村  2017年刊

2022/06/23

樋口佳之

憲法にその名が書かれるらしいという報道で積ん読状態解消/中国の封建体制を否定することで政権を取った共産党だが、その思考が伝統的な政治文化の影響を受け、実際の政治制度にも反映されるのは不思議なことではない。皇帝も科挙ももはや存在しないが、王宮に出入りすることを許された一握りの「選良」たちが億万の声なき民を導くという構図は大きく変わっていない。/「彼は毛沢東でもあり、鄧小平でもあろうとしている」/趙紫陽が自ら天安門広場に赴き、学生らに会って「我々は来るのが遅すぎた」/西郷どんの「しもた」思い出し

2018/01/21

skunk_c

中国の統治機構は政府ではなく世界最大規模の「党」であり、その頂点に立ちそれを御しているのが習近平だ。毛沢東、鄧小平と同じ「核心」と並び称せられた習のもつ権力の巨大さは言うまでもない。しかしそれが同時に13億の中国民衆の支持を得ているという保証は、日本のような間接民主制の下でのゆがんだ選挙で確立された政権以上にないのだ。この「党」と世界一多様・多義的な「民衆」の関係を、どこまで強権的におさえきれるのか。あるいは我々の常識とは異なる形での「柔軟さ」が中国政治にはあるのではないか。そんな読後感を抱いた。

2017/06/03

さとうしん

習近平の評伝的なものかと思いきや、雑記的にいろんな話題を詰め込んでいる。習近平の抱える問題意識とともに問題点を描き出すなど、比較的「冷静」で「中立的」な論調になっているように思う。習近平が国家主席となる際に、前任の胡錦濤は江沢民の振るまいを意識して「完全引退」を宣言し、すべてを習に委ねるという姿勢を示したということだが、「七上八下」のルールを無視して現役続行を窺うような態度は、その誠意に応えることになるのだろうか。

2017/07/15

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

習近平統治の特徴と中国政治の変遷を語る。’21年3月末に香港立法会から民主派が排除される仕組みが出来てしまったのでこの本の内容は、少し古くなった。中国共産党統治の歴史においてにおいて時の指導者にはライバルが存在し、彼らの政策論争が政権の強靭さを育んだと著者は指摘する。そして、ライバル不在となってしまった習近平による一強体制の危なさを著者は憂いている。政権の中に、反対派、良心派の存在がないことの危うさは万国共通である。私はこの本を読んで、習体制は日本にとって、良いことは何もないと確信させられた。

2021/03/31

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