KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

夢・神話・物語と日本人 エラノス会議講演録 (岩波現代文庫 学術444)

夢・神話・物語と日本人 エラノス会議講演録 (岩波現代文庫 学術444)

夢・神話・物語と日本人 エラノス会議講演録 (岩波現代文庫 学術444)

作家
河合隼雄
河合俊雄
出版社
岩波書店
発売日
2022-03-15
ISBN
9784006004446
amazonで購入する Kindle版を購入する

夢・神話・物語と日本人 エラノス会議講演録 (岩波現代文庫 学術444) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yutaro sata

何もしない神が中心に位置する意味が、前まではいまいちよく分からなかったのだが、権力を持つものが中心に位置しては物事を誤るという知恵、思想的なものがずっと生きて伝わってきているのだということが分かった。 男性の太陽神ヒルコの話も面白い。 とりかへばやの物語の全体を心の共時的構造として捉える話もまた途方もなく面白い。物語の地理的関係を、「意識」「個人的無意識」「集合的無意識」に照らして考えるところなど。

2023/09/29

roughfractus02

「自然」は西洋的個の意識が日本に導入されて「しぜん」と読まれ始める。が、古来この語はおのずからそうあるという意味で「じねん」と読まれた。「しぜん」は個人と分離された環境であり、意識はそれを制御するための一般法則を近代科学によって追求する。一方、彼我の別の曖昧な無意識的「じねん」について、古来日本人はそれにうまく沿う生き方を神話や物語で伝え続けた。本書は、夢と覚醒を記す『宇治拾遺物語』や夢を記した明恵の逸話、さらに天皇論を含めた日本の自己(意識と無意識の関係)の特徴を、エラノス会議で紹介した5講演を収める。

2022/12/20

感想・レビューをもっと見る