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般若心経: 自由訳

般若心経: 自由訳

般若心経: 自由訳

作家
新井満
出版社
朝日新聞出版
発売日
2005-12-01
ISBN
9784022500786
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般若心経: 自由訳 / 感想・レビュー

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やすらぎ

雲はいつの間にか形を変えていく。この世に存在するものすべては、永遠不変ではなく流動的である。だが、無数の因と縁が重なり、何もなかった大空に、雲はまた湧き出てくる。星や月や山や海は存在している。この瞬間にも、大地から染み出る潤いが滴り、闇に木々は揺れている。そこには無数のいのちがある。…朝を迎える者もいれば、夜を待つ者もいる。拘り続ける者も、穏やかに過ごす者もいる。今そこにあったとしても、瞬く間に消えてしまう一因として、ここに成している。…あとがきには、本書のきっかけとなった、母を思う気持ちが綴られている。

2022/01/08

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初版2005年。般若心経の意味をわかりやすく訳された一冊。空(くう)の概念がやっぱり難しい。こういうことなのかな?という自分なりの考えを、少しずつ固めていけたら。もっと文献にあたろう。

2014/10/23

モリー

罰当たりにも程がありますが、私はこれまで葬儀に参列し、これからお坊さんが有り難いお経を唱えるという段になると「足がしびれて立てなくなるから、勘弁してよ〜。ぎゃあてえぎゃあてえ〜足がいて〜。」と心の中で唱えていました。意味も分からず聞き流す呪文。それが私にとっての般若心経でした。本書は帯の言葉通り「中学一年生にも百歳の老人にもよくわかる」ものでした。「あなたのいのちの一滴は、宇宙大河を成し、宇宙大河はあなたのいのちの一滴に、依存している」の箇所で涙と同時に生きる勇気が湧き出しました。ぎゃあてえの解釈が…❗❗

2021/12/05

姉勤

この世界に意味のないものは無い。が、意味を汲み取るのは人間だけかも知れない。端折られた五蘊も四諦も阿耨多羅三藐三菩提も空(カラ)とした本書は、私的な訳というか解釈が詩のように詠われ、狭間狭間に色・受・想・行・識を喚起させる写真が配され(花は紅、柳は緑的な)、巻末には著者と般若心経との縁(えにし)が載せられる。ビッグバン以来の、エントロピーに抵抗する一切の生まれた命を讃え歌う。

2023/05/20

リリー・ラッシュ

法要に行った日は何故か心が落ち着く、そう気付いたのはいつ頃だったか忘れましたが、ずっと何故なんだろう?と思っていました。桜井識子さんの著書に出会ってから「般若心経」を聞くようになり、同じような心の穏やかさを感じ、これだったのかと気付きました。じゃあ「般若心経」って何なんだろう?そう思っていたら、たまたま図書館でこの作品を見つけて手に取りました。この作品をきっかけに、「般若心経」をもっと知りたいと思いました。最後の「母が遺してくれたもの」も含めて、この作品に出逢えて良かったです。

2019/04/11

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