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ゴシックスピリット

ゴシックスピリット

ゴシックスピリット

作家
高原英理
出版社
朝日新聞社
発売日
2007-09-07
ISBN
9784022503299
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ゴシックスピリット / 感想・レビュー

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青蓮

やはり私は「ゴシック」と言うものが好きだ、と再確認。私の「ゴシック」の認識としては、残酷さの中に美しさを感じ、醜さの中に無垢な情景を見いだし、太陽より月を愛し、夜の闇に安らぎを感じ、何よりも死の香りがするものに親しみを感じる…と言ったところだろうか。「ゴシック」はいたる所にある。それを感じられる人は「ゴシックスピリット」の持ち主なのだ。私は永遠に「ゴシック」でありたい。

2015/10/02

harass

評論集「ゴシックハート」につづく、雑誌掲載の文を集めたもの。著者のいう「ゴシック」とは何か、その体現の文学絵画映画漫画を論ずる。「コジックの徒は、闇に向かう趣味の統一が法である場所をいつも夢見ている。なおここでは無用の煩雑を避けて『趣味』と言っておくが、それは実存を賭けた好悪の実践であって、世に語られる重みのない『趣味』ではないのだ、とも付け加えておきたい。ゴシック者たちの多くは、軽々しく『趣味』と呼ばれるその何かによってこそ、ぎりぎりのところで生かされている」今年最後に読むのにふさわしい本だった。

2022/12/31

アノニマス

中世ヨーロッパでは、王族は尊大な態度が求められ民衆のことを考えて質素な生活を送ったりすれば軽蔑の対象になったという話には驚かされた。マリーアントワネットはほんの数百年前に生まれていれば断頭台に送られていなかったのかも。 引用されている作品では「かなしき女王」がほぼ百年前に訳されたものなのに今でも読みやすい美しい文章で全文を読んでみたくなった。

2022/06/30

ゴシックに惹かれる気持ちを強くしました。美意識、嗜好…自分を構成するものです。こちらも手元に置きたいです。塚本邦雄さん、長野まゆみさんの本でも言及されていて気になったのでますます読みたくなりました。他にも気になるものがたくさん。世界が広がって良いです。「ゴシックハート」は扉絵でしたが、こちらは本の最後に幾つかゴシックな写真や造形物が載っていてそれも楽しめました。韓国映画の『箪笥』はずっと気になっている作品です。研究会の副読本だったのに今頃読み終わり…多忙を言い訳に準備不足過ぎました。次回こそは。

2022/08/08

アルクシ・ガイ

多岐のジャンルにわたって、ゴシックを紹介している。ただ癖のある文章が鼻についた。元新聞記者の筆によるノンフィクションを何冊か読んだ後だったから、余計に。30文字ですむところを、おかしな「突起」を生やしているものだから、40文字になる。ネットで出会ったら「あ。この人にはコメントしない方がいい」と、虫が知らせるに違いない。そんな文章でした。自分の主張に、実は自信がない。人前で発表する時「もしかしたら間違っているかもしれないけど」と前置きする子供が多いが、それに似た防波堤を頻繁に感じた。

2018/12/11

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