不機嫌な姫とブルックナー団 (講談社文庫)
不機嫌な姫とブルックナー団 (講談社文庫) / 感想・レビュー
qoop
野暮な非モテ音楽としてのブルックナーを愛する/洗練されたリア充音楽に引け目を感じる愛好家集団・ブルックナー団はブルックナーの不器用さに共感し、彼らに理解を示しつつ同時に嫌悪感を覚える主人公は、ブルックナーの音楽と伝記から不遇を託ちながら意志を貫く強さを学び取る。同じ音楽を愛する両者の間には相容れない断絶があるものの、同時に価値を共有してもいる。本作は彼らの齟齬を柔らかく包み込むように展開し、主人公の未来への展望を示して終わるが、本作の後でブルックナー団たちも変わるのか否か。
2024/04/21
MrO
ブルックナーに対して、具体的な印象を持ってないのでなんとも評しようがないが、奇書、怪書であることはまちがいない。まずは、ブルックナーを聴いてみよう。そして、ブルックナー譚を読んでみよう。ちなみに、文庫版のあとがきがすごくいい。
2024/04/14
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