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軽蔑

軽蔑

軽蔑

作家
中上健次
出版社
朝日新聞出版
発売日
1992-06-01
ISBN
9784022564214
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軽蔑 / 感想・レビュー

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扉のこちら側

初読。主人公には共感できなかったが、不思議と続きが気になる本だった。タイトルの意味が終盤で明らかになるのだが、その表現に軽蔑とあう語を充てる感性は凄いと思った。また、ある登場人物の死後の話を蛇足と感じ、死を教えられたシーンで終わればよかったのにと思いながら最後まで読んだのだが、ラスト1頁で「こうきたか」と思わされる展開が。やはり本は最後の1行まで読まないとわからない。

2013/03/07

James Hayashi

数日前ギブアップした(枯木灘)中上健次の遺作。これは数年前高良健吾主演による映画にもなった原作。地方の名家の跡取りであるカズさんとトップレスバーで働く真知子。男性作家がストリッパー目線んで書いており、エロさを感じ、情熱的な愛を見せてくれる反面、二人とも世離れした風体でイマイチ共感に欠く。文中度々出てくる男女は五分と五分の意味が解しかねる。著者の作品は難しいのお。

2015/06/29

百千鳥

これがクズってやつかー!五分と五分にこだわる真知子(その融通のきかなさが旦那を殺したんではないか)、甘ったれの極みみたいなカズさん、今しか生きるつもりがなければせめて人に迷惑かけなきゃいいのに借金の尻拭いしてくれない親に死ねとかもう意味不明。でも真知子の思いに、涙してしまうんです。共感、同情、そんなの湧かないクズっぷりなのになぜ!

2016/01/26

...

結局人は、その人と決してもう出会えないとココロの中で理解しても、本当に忘れられるものではない。昭和を感じられる作品。

2013/12/03

moka

恋愛小説。中上氏の残した最後の長編。『男と女、相思相愛の五分と五分』と呪文の様に何度も繰り返し唱える真知子。しかし二人の関係は決して五分五分とは言えない。だからこそ真知子は自分に言い聞かせていたのだろうか。カズのダメ男っぷりがひどいにも関わらず、真知子が命を懸けてまで愛している姿を読んでいくうちにいい男に見えてくる不思議。淡々とした文章なのに、激しい愛を垣間見た気がした。

2012/01/15

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