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脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

作家
池谷裕二
出版社
朝日新聞出版
発売日
2020-10-07
ISBN
9784023317895
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「脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬」のおすすめレビュー

脳のクセを知れば、「未知なる力」に目覚められるかも!? アナタの感性を刺激する脳の世界

『脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬』(池谷 裕二/朝日新聞出版)

 世間で「ミスコンテスト」が批判されるようになって久しい。人を外見で判断するのは良くないという批判に対しては、社会問題などに関するスピーチといった他の要素を選考基準に加え、性差別を助長するという批判に対しては応募条件から性別を廃するなど考えられたコンテストもある。しかし一方で、例えば持って生まれた才能全般を競うことが良くないとなったら、身体能力に優れた人がスポーツをするさいにも、学力テストやディベートを課して総合的に評価しなければならないのではないか。記憶力や発想力に優れた人が、さらに勉強して頭が良くなるなんて卑怯千万。そんなことを、勉強に体育どころか音楽や図画工作も含めた芸術面での成績さえ凡庸以下だった私は思うんである。こうした考え方も生来のモノならば自分のせいではない、と自己逃避しながら読んだのが『脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬』(池谷 裕二/朝日新聞出版)という次第。

 本書は、薬学博士でもある著者が『週刊朝日』に連載しているエッセイをまとめたもので、「私的な科…

2020/10/31

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脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬 / 感想・レビュー

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かわうそ

『博士らは、文字を見た時の脳波を測定することで、文字を読むのが上手な人ほど、文字に対する脳応答が強く、反応精度も高いことがわかりました。……顔や日常用具や建築物への視覚反応の精度も高いのです。さらに、また対象物が左右対称か否かを判断するテストの成績も優れていることがわかりました。』P120.121 滝沢カレンさんが某番組のコスプレした芸能人を誰なのか当てるというコーナーで異常な正答率だったのも彼女が読書が好きなのと関係があるのでしょうね。 左右対称を判断する美的感覚も研ぎ澄まされているのも興味深いです。

2023/02/25

かわうそ

★★★★☆衝撃的だったのは美人を見ると脳の報酬系が活性化することだ。美人を見た場合はお金を獲得した時に活性化する部位が活性化するのに対してブサイクを見た場合はお金を失っときに活性化する脳部位が活動するという何とも無慈悲な話…さらに、やる気は43パーセントは遺伝子で説明できるという現実。脳科学は面白い

2021/10/25

魚京童!

最近、社会的に不適合であることが多くて、理由を考えているんだけど、社会に適合する必要性を感じていないからなんだなって思った。社会で生きるのは、お金がいる、仲間がいる、生き残る価値がある。でもそんなものを感じなくなった。ただ生きている。だからどうでもいいのだろう。生き残るために、お金を稼ぐ。そのために徒党を組む。楽しいからっていうのは後付けなんじゃないかなって思うようになってしまった。そうやって思い込んでるだけじゃないのかなって。生きるだけならなんとでもなる。どうせ死ぬんだ。そんなことを脳が思っているのだろ

2023/07/09

Lagavulin

①人は木を登る腕の力もなくなま肉を噛み切る顎の力もなく体温を保護する体毛もないかなりの奇形。 近親交配で生じた障害の可能性。重要だったのは障害児を助ける優しい心。コミュニケーションをとり社会を築く。 →人の生きる道 ②がんの70%は生活習慣や家族歴ではなく単なる不運。 →能力も病気も運が大きい。社会に還元する。 ③子供の頃に読書をすると文字の認識に対するの反応が高くなる。大人になってから訓練しても改善されないことがほとんど。 →子供の時の環境。自分の選択以外の部分で人生の大部分が構築されている。感謝。

2021/08/24

チャー

脳科学者の著者が週刊誌に連載していたエッセイをまとめた本。毎回科学論文を引き合いに出しつつ身近な話題に関連付けて話が展開されており興味深い。忘却は経年劣化とは異なり積極的に行われるプロセスという点は忘れても悲観することがないと勇気づけられる。能力を制限しているのは脳のリミッターではなく身体であるという指摘は確かにと感じた。時間が過去から未来に1方向に進むと感じるのは時の経過が記憶の積み重ねであるからという指摘は大変深い。逆行は記憶を剥ぎ取るという見方からすると今遡っているのだとしてもそこは認識できない。

2020/12/20

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