KADOKAWA Group

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罪の因果性

罪の因果性

罪の因果性

作家
横関大
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-06-25
ISBN
9784041109960
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罪の因果性 / 感想・レビュー

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starbro

横関 大は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、「読書メーター 読みたい本ランキング」第1位になるだけあって、一気読み必然の面白いミステリでした。正に「罪の因果性」です。 https://kadobun.jp/feature/readings/7d5jmi991wso.html

2021/07/24

パトラッシュ

悪意から罪を犯すのならともかく、不注意や焦りや偶然居合わせたことが誰かに犠牲を強いたとしたら。自分が起こした結果を何も知らぬ者が日常から引きはがされるのは理不尽だが、実は因果応報の網に絡めとられていた衝撃は計り知れない。地下アイドル殺人事件で人生を狂わされた人たちが、知らぬ間に復讐の刃を向けられていたと理解していくプロセスはひりひりとする緊迫感に満ちている。思いがけぬきっかけで芽吹いた人の心の闇が、すぐ隣に転がっているのではと慄然とさせられる。被害者と加害者を単純に分ける現代人の危険性を警告された気分だ。

2021/08/09

utinopoti27

地下アイドルが殺された。彼女は当時ストーカーに悩まされていたらしく、そこには市役所職員・倉多佑美による個人情報漏洩が絡んでいたという。3年後、罪の意識に苛まれ、退職を余儀なくされた佑美のもとに現れた一人の男により、事件は意外な顔を見せ始め・・。咄嗟に踏んだブレーキとアイドル殺人。本作は、6年の歳月を隔てた一見関連性のない二つの出来事が引き起こす悲劇の連鎖を描く。膨れ上がる理不尽な憎悪の闇に投げ込まれた者には、いったい何ができたと言うのだろうか。真相が明かされてもなお、纏わりつく虚しさが拭えない。

2021/11/04

いつでも母さん

長い時間、ずっと一点だけを見据えて生きてきた男の復讐の物語。まさかあの日、あの時の事がこの悲劇を生んだのか?この真相は犯人じゃなくても驚く。まんまと犯人のペースに巻き込まれそうなところを、オタクの星谷が佑美だけじゃなく私も引き上げてくれた。何がきっかけで怨みの種が育つのか、噂や思い込みで人生が狂ってしまうこともある。それは決して他人事じゃ無い。『今は深い海の中を泳いでいるような』佑美がいつか浮上出来ますようにと願って読了した。それにしても何とも巧いタイトルを付けたものだ。【初めてのデジタルプルーフ】

2021/06/17

修一朗

これは面白かった! 地下アイドルの死の真相を執念をもって突き止めていく推し男と,無自覚の罪が糾弾される展開にヒリヒリした。横関さんが描くストーリーはさすがの職人技で普通のオタクがここまで突き止められるのかっていう違和感を感じさせない。ほんの少しの配慮が足りないことから引きおこる二次災害の典型だ。自分も確かに「乱反射」を読んだ時に感じたあの理不尽を思い出した。

2021/08/08

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