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カインの傲慢 刑事犬養隼人 (角川文庫)

カインの傲慢 刑事犬養隼人 (角川文庫)

カインの傲慢 刑事犬養隼人 (角川文庫)

作家
中山七里
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-06-10
ISBN
9784041119846
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カインの傲慢 刑事犬養隼人 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ナルピーチ

犬養刑事シリーズ第五弾は一作目の『切り裂きジャックの告白』と同様に臓器移植をテーマにした物語。切り裂きジャック事件ではシンプルに臓器移植を犯罪に利用した構成で描かれていたが、更に“臓器売買”や“貧困問題”などの背景を交える事により現行法での限界点をまざまざと見せつけてくる。今回は特にメンタル面での疲弊が凄くて憤りを感じる場面が多かった。小説内での出来事はやはりあってはならないとは思うものの、それを待ち望むしかない一定数がいるのもまた事実…。そんな人達に多くの提供が受けられる仕組み作りが早期課題と感じる。

2023/02/12

キナコ

シリーズもの。臓器売買がテーマ。未成年の意志とはどこまでが有効なのか考えさせられる。日本の臓器移植の難しさ、他国の臓器移植への価値観などが対比して書かれており、より日本の移植問題を考えさせられる。 何が正義なのか、犬養刑事シリーズは社会問題をテーマにしていることが多いので、いつも読了後に考えちゃう。今後も楽しみなシリーズ。

2023/12/27

今回も社会問題と向き合わなければいけない作品でした。臓器売買と移植の問題、さらに貧困問題。。。他人事では済まない問題かもしれません。さすが中山七里氏、掘り下げの仕方が上手でした。犬養隼人は今回も倫理観と戦うこととなるのだけど刑事として、父親としてまた一人の人間としてと読むとちょっと辛かったです。正義とは何なのか?誰に対しての正義なのか?何をもってして正義なのだろうか?答えを見つけてください。

2023/06/26

ま~くん

臓器移植。相変わらず極めて重いテーマに真っ向から斬り込んだ作品だった。子供ばかりが次々に不審死体で発見される。臓器の一部が切り取られ、杜撰な縫合痕を残した状態で無惨に放置。裏には臓器売買に手を染めるブローカーの影が見え隠れしていた。犬養と明日香のコンビが今回も真相解明、犯人逮捕に向けて奔走する。しかし、背後には一筋縄ではいかない巨大な闇が横たわっていた。国、人種によって死生観が大きく異なるのは理解出来る。日本はこれからどういう進路を選択するのか。舵取り次第で、安定した穏やかな終焉を迎えらるれと信じたい。

2022/08/20

mihya

刑事犬飼隼人シリーズ5作目。このシリーズはいつも重い。今回は貧困と臓器売買がテーマでやっぱり重い。最後の逮捕者は多少すっきりしたものの、犬飼が背負ってるものが増えるエンディングにやるせない気分になった。

2022/09/04

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