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海の教場

海の教場

海の教場

作家
吉川英梨
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-07-04
ISBN
9784041126080
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海の教場 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

京都は舞鶴の海上保安学校で、教官・桃地の公私に渡る奮闘の日々を吉川英梨が熱く描く人間ドラマ。お仕事小説でもあり、学生たちの成長物語でもある。更には桃地が教官になってでも傍にいてやりたいと思う因縁の彩子とその息子との関わり、病との向き合い方等々・・全編通して感じるのは『命』だった。彼らのお世話にならないようにと願いつつ、海上保安官の任務に頭が下がる思いだった。みんなガンバレ~!その後の桃ちゃんやみんなの事が知りたくなる。それにしてももっと、予算も光も当たっていいんじゃなかろうかー

2022/07/18

しんたろー

主役はメタボ中年の海上保安官・桃地…彼が長いこと想いを告げられなかった同期生・彩子が余命宣告されたと知り、彼女が入院している近くの海上保安学校へ赴任移動するところから始まる…『十三階シリーズ』に毒されている身としては「なんか、吉川さんらしくないなぁ」と思える出だしだったが、読み進める内に桃地の奮闘ぶりと周囲の人間達との熱い交流に惹きこまれた。泣き笑いシーン、緊迫感溢れるシーンなどを巧く織り込んで数々の人間ドラマを見せながら、桃地と彩子の恋物語も進めてくれて、時折ホロッとさせられた。 読後感も爽やかな良作。

2022/11/14

モルク

霞ヶ関で海上保安庁主計管理官だった桃地は、亡き親友の妻であり憧れのマドンナのヘリパイロット彩子の余命宣告を受けて、彼女の近く舞鶴の海上保安学校の教員となる。自殺した級友の影を引きずるクラスを受け持つが、桃地の熱血で一途な姿に学生たちも心を開いていく。逃げ場のない実習船での苦悩と自然の脅威との闘い。こんなに厳しいのか。やっと結婚できた彩子に生体肝移植はできるのか…多くの試練が待ち受ける。久しぶりに泣いた、泣いたよ!吉川作品の中で一番好きかも。あぁ、もっと読んでいたい!

2022/08/17

タイ子

吉川さんの「53教場」が陸なら本作は海。海上保安学校がある舞鶴が舞台。53教場とは違って謎部分は少なく、その代わり教官と生徒、教官の愛する人の死生観、生と死。いろんな要素が描かれていて、涙腺崩壊場面あり、笑いありのたっぷりと心が揺さぶられる。何せ主人公のメタボ感ありありの桃地教官がいい。昔、愛した女性の余命が残り少ないことを知って本庁から舞鶴に転勤。初の教官の任務に就いたはいいが、指導する難しさを身をもって知る。海保で働く女性教官の結婚観も。生徒たちの覚悟と教官の愛情、これが泣かずにいられようか。ズルい♪

2022/07/21

ゆみねこ

京都舞鶴の海上保安学校に霞が関の本庁から赴任した桃地政念は、縁の下の力持ち・主計の専門官。飛び込んだ教場には重い影があり、問題を抱える学生たちの姿が。憧れの女性・彩子の病、海上保安官の使命、教官としての矜持、そして学生たちの熱く可愛いバカっぷり。何度も涙する感動の1冊に。吉川さんの最高傑作!お薦めです。

2022/08/14

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