呪術講座 入門編
「呪術講座 入門編」のおすすめレビュー
あなたは信じる!? 「丑の刻参りのルール」「絶対に人に向けてはいけない禁断のマジナイ」日本に伝わる呪術の入門書
『呪術講座 入門編』(加門七海/KADOKAWA)
古くから語り継がれる「呪術」には、まがまがしいイメージがある。しかし、実際は身近なもので「人の思いや行動」で「物事や運命」を変えるきっかけに。願いを込めれば、人生が好転するという。
呪術が「ずっと好き」だったと明かす著者による『呪術講座 入門編』(加門七海/KADOKAWA)は、日本に伝わる「ノロイ」や「マジナイ」を広く紹介する1冊だ。本書は、呪術には「効力がある」という前提で展開。科学的な「検証」もなく、現実の「あるなし論」も述べていないため、純粋に呪術と向き合える。
広く知られているが奥が深いノロイ「丑の刻参り」
夜な夜な、白装束で「藁人形」に釘を打ち付ける……。「丑の刻参り」は、経験がなくともその光景がパッと浮かぶ、ノロイの代名詞だ。
本書によると、厳密なルールがあるとは驚きだ。白装束を着て、顔に白粉を塗り、頭には火元で鍋などを載せる「五徳」を逆さまに。五徳には、三本のろうそくを立てて、藁人形に「五寸釘」をひたすら打ち込む。日数はおおむね「十四日間」で、毎日「午前二時過ぎ、即ち丑の刻」で実行…
2024/3/19
全文を読むおすすめレビューをもっと見る
呪術講座 入門編 / 感想・レビュー
夜間飛行
◆てるてる坊主には本来、褒美と懲罰が示された。ただしそれは一方的な支配関係ではなく、取引として契約を結ぶのである。◆呪法には対価が必要だ。◆式神や護法は神から借りているから丁重に扱うべし。◆安倍晴明は青と赤(陰と陽)の式神を従えており、これによって天地万物に力を及ぼそうとした。◆普段見せない舌を見せたり道具を逆様に使ったりしてわざと逸脱する行為は魔除けになる。◆季節の境目に当たる節句は危険であり、そこを越えるために儀式や掃除を行う。◆祓うとは消滅させることではなく、影響力を減らし細分化して他所に移すこと。
2024/03/08
中原れい
出ていたら読まずにはいられない...web講座は受講できなかったが雰囲気の伝わる文章で嬉しかった。身近なことがらにも呪術といえるものはあること、映画に出るみたいなものは使えてもめったにやってはいけないこと。今までの本にも少しずつあった事柄がまとまってよかった。うん、入門編だけでいいよね、実践編とかじょーだんじゃないよねって言いながらホラー小説も待ってます。
2024/04/07
Koichiro Minematsu
この部屋なんか怖い、なんか変という時の簡単な結界にはしりとり、水を使う。マジナイには下ネタで笑う。 呪術は面白くて深い。
2024/04/21
くさてる
呪いやまじないには効力がある、というスタンスで語られる内容で、淡々と述べられる生活の知恵としての呪術の数々には身に覚えもあるようなものも多い。実際に人を呪いたい、と思う人には役に立たない内容かもしれませんが、迷信と分かっていても割り切れない、なんだか気になってしまう「なにか」をどうにかするための方法は豊富。さすがNHK文化センターのオンライン講座をもとにしただけあって、バランスが良い内容だと思いました。
2024/04/21
K1
入門編の続きはあるのでしょうか?ー文化センターのオンライン講座を書籍化。呪術やマジナイー奥が深い故に素人が安易に手を出すのはちょっと・・・清め包みは作ってみたいですけどね。
2024/04/05
感想・レビューをもっと見る