仕事のためには生きてない
仕事のためには生きてない / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
もう、とにかくタイトルが全てな作品でした。サラリーマン必読で、特に中間管理職や経営層の方々に手にとっていただきたい一冊です。会社における『コンプライアンス』とは何か?どうあるべきか?を変わらぬ社畜体質な上層部に対し、ひたすら問い続けるコンプラ対策チームの奮闘ぶりに涙が止まりません。忘れかけていた大切な何かを思いだし、綺麗事と片付けてはいけない姿勢、考え方がしっかりと綴られています。昭和、平成のモーレツ時代とは異なる現代社会をしっかりと見つめ直し、会社を育てる前にまずは人を育てる大切さがここに記されてます。
2024/03/09
みかん🍊
社長の炎上騒ぎから勇吉は訳の分からないスマイルコンプライアンスの為の新設部署のリーダーにさせられる、バンド活動をするために会社員をしている勇吉は仕事は適当にというスタンスだったのに意味のない会議やダメだしで何度も書類を作らされたりで疲弊し、残業や徹夜を誇る声の大きい役員達に何の為に働いているのか分からなくなってくる、どうせ働くなら楽しく、せっかく繋がった縁を大切にしていく、バンドメンバーの病気を基に毎日働いて帰ってこれる、当たり前だと思っている事がいかにありがたい事か気づく、楽しいお仕事小説でした。
2024/02/27
ゆみねこ
食品会社に勤めるサラリーマン・多治見勇吉35歳。異物混入騒動をめぐる社長の発言が炎上した翌日、社長発案の[スマイルコンプライアンス]を実現化するため新設部所に異動になる。読み始めは今ひとつ乗れなかったが、後半にどんどん面白くなる。社長に忖度する役員たち、不毛な会議、趣味のバンド活動への思い、よりよく働ける職場を目指す勇吉の奮闘物語。
2024/03/08
シャコタンブルー
映画「君たちはどう生きるか」のアンサーのようなタイトルなので読むのに少し躊躇した(笑)。社長の鶴の一声で始まったスマイルコンプライアンス作成案件。無駄な資料作成、役員達の自己保身、結論の出ない会議等で心身ともに次第に疲弊していく35歳の勇吉に危惧する。大好きなロックバンド演奏も出来ずに八方ふさがり。何の為に仕事をしているのか。何の為に生きているのか。自問するような日々だ。転職したい他の部署に移動したいと願ったあの頃の自分の姿を重ね合わせた。開き直って自己主張をして「楽しさ」を追い求める姿に共感した。
2024/01/07
よんよん
毎日職場に通って、帰って食べて寝る、それだけで素晴らしい。少しでも楽しい職場ならなおいい。結構刺さる言葉がもらえた。
2024/02/07
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