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僕の神さま (角川文庫)

僕の神さま (角川文庫)

僕の神さま (角川文庫)

作家
芦沢央
出版社
KADOKAWA
発売日
2024-02-22
ISBN
9784041143780
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僕の神さま (角川文庫) / 感想・レビュー

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よっち

小学生の佐土原が神様と尊敬する、冷静で洞察力に優れ「神さま」と呼ばれる同級生・水谷くんが、周囲で起きる事件を次々と解決してゆく連作短編集。おじいちゃんが突然具合が悪くなった理由から、絵が上手い川上さんが苦しむ父親のこと、運動会の騎馬戦で勝つための秘策、転校した川上さんによって図書室の呪いの本に込められた怨念、転校した同級生のいなくなった弟がいた場所。難問にも次々と答えを見出してゆく水谷くんの事件解決はなかなか鮮やかでしたけど、最後には周囲から神さまと呼ばれる彼が抱える苦悩も垣間見えて切なくなりましたね…。

2024/03/13

akiᵕ̈*

小5にして何が起きても冷静沈着、鋭い洞察力・観察眼を持って問題を解決に導き「神さま」とまで呼ばれている水谷くん。その水谷くんを頼り切っている僕とで、日常の目の前に起こってくる問題を解決していく、第一話の春から春夏秋冬一巡してまた春に戻るエピローグ5話からなる連作短編。1話目はライトなミステリで始まっているが、2話目からは絵を描くことが好きで他生徒と関わらない女子生徒の川上さんから父親のことで相談されたことを軸に話しは展開していくが、やっぱり小5が導き出す答えではない感がちょっぴり違和感でしっくりこぬ読後。

2024/02/23

カブ

「知ってる?川上さん、父親に殺されたらしいよ」本の帯に惹かれ手に取る。日常の困ったことや、わからないことを解決してくれる小学生の水谷くんは「神さま」と呼ばれている。初めはソフトな感じの話が、児童虐待や怪談話になって少し違う景色となる。小学生にはちょっと荷が重いよなぁ~と思いながらも、最後はせつない。

2024/02/28

mayu

気になっていた作品の文庫化、芦沢さんが小学生を描くとこの様になるのか!飄々としていて洞察力と推理力に長けている水沢君と彼をまるで神さまの様だと思っている僕。小学5年生の二人の元で起きるさまざまな謎に向き合う連作短編集。謎といえどこれが小学生とは思えない重い現実が絡んでいるから、日常の謎とはひと味違う雰囲気が漂う。読み進めていくにつれて淡々としていて、感情があまり出ない水沢君の事をもっと知りたくなる。水沢君との時間を通して成長していく僕の姿が最後に印象に残る一冊だった。

2024/02/23

まぁみ

解説の言葉通りだった。後悔先に立たずだわ(笑)。物語の主人公は、神さまと呼ばれる賢ーい水谷くん!ではなく語りべの僕だ。しかし…この小学校事件多くないか?いや、水谷くんの日常に問題が寄ってくるのか(笑)。子どもならではの思考や目の付け所が斬新です。人間味にも溢れていて、川上さんの存在がまた二人の間で絶妙なバランスでグイグイ読ませます。ラストへの展開を先読みしてしまい、読み進めるペースが落ちましたが(笑)、切ない中に希望が見えた気がする。この二人をずっと応援したくなる。水谷くん推し♡(笑)続編あるといいな。

2024/04/08

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