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日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1 (角川ホラー文庫)

日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1 (角川ホラー文庫)

日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1 (角川ホラー文庫)

作家
小林泰三
沙藤 一樹
朱川湊人
森山東
あせごのまん
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-11-24
ISBN
9784041143827
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日本ホラー小説大賞《短編賞》集成1 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー

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yukaring

グロテスクなものも多いが《ホラー小説短編賞》を受賞しただけあってかなり粒ぞろいな短編集。言わずとしれた小林さんの『玩具修理者』は何度読んでも不気味な展開とゾッとさせられるラストが色褪せない傑作。また京都の花街で舞妓としてデビューする晴れの日。死んだ女性の霊が現れる『お店世出し』はオチが秀逸でクオリティの高い作品。ゴミが溢れた橋で見つかった少年の死体と1本のテープ。このテープの内容の胸の悪くなるような描写の悲惨さは読む人の心を抉る『Dーブリッジ・テープ』など不気味な味わいがクセになるホラー5編。

2023/12/01

tonpie

公募新人賞の受賞作を5作品集めたものなので、一点突破のエナジーを感じる作品ばかり。ホラー読んでおかしいけど、清々しい元気をいただけました。それと、「恐怖」は時代の旬の感性に反応する部分もあるんだな、ということを認識しました。上巻は1995 ~2005年。失礼ながら個人的なランキングつけてみた。 ●1位 お見世出し 森山東 いじめで自殺した京都の舞子の怪談。古典的と言いたくなるほど話の展開がうまい。京都弁の舞子の語りも素晴らしく機能している。人情噺的に落ちそうで落ちないセンスも良い。頭抜けて完成度高い。↓

2023/12/24

あたびー

既読積読のものもあるけれどもやはりここは買っとかないと、と買った。5人の作者のうち、2人も物故者であるというのが悲しい。小林泰三「玩具修理者」はやはり傑作。沙藤一樹「D・ブリッジ・テープ」には圧倒された。朱川湊人「白い部屋で月の歌を」はグロテスクな中に澄み切った美しさがある。森山東「お見世出し」の語り口は目の前に舞妓さんが立ち現れるような滑らかさ。あせごのまん「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」不条理の中に男のどうしようもない情けなさが浮かんでいる怪作。

2023/12/09

佐倉

ホラー小説大賞の歴史を短編で追体験できる一冊。その時代の恐怖の在り方と強く寄り添ったパワーのある作品が多め。『玩具修理者』小林泰三は既読。ネタが割れていても恐怖と話の完成度は全く遜色しない。『Dブリッジテープ』沙藤一樹は一種のディストピア小説か。誰にも省みられない場所で孤独に死へと向かう少年の絶望感を描く。『白い部屋で月の歌を』朱川湊人は霊能者の話であり哀しいピノキオでもあり…という救いのない読後感。『お見出し』森山東は京都を舞台にした怪談小説。やはり体験を語るという形式は時代に左右されない普遍性がある。

2024/01/05

tomomo

図書館本 タイトル通り日本ホラー小説大賞短編賞を集めた作品⁡ 上記5本の短編賞だけど、載ってない回が気になる ⁡ 森山東さんは既読、小林泰三さんのデビュー作は読んだことなくて、今回やっと読めた〜⁡ 小林さんと沙藤さん確かにホラーだけど、グロ…⁡ 朱川さんの作品がびっくりして好きだった!⁡ ⁡ 1994年から2011年まで設けられていて、現在は存在しない短編賞⁡ やっぱり長編の方が好きで。。⁡ 私には微妙な1冊←ごめんなさい⁡

2024/01/27

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