100分間で楽しむ名作小説 神童 (角川文庫)
100分間で楽しむ名作小説 神童 (角川文庫) / 感想・レビュー
かつみす
春之助は幼少の時から抜群の知力を示し、「神童」と呼ばれる少年。進学したいという希望を叶えるため、貧しい両親は彼を豊かな家庭に預け、書生として務めさせる。学知の世界に生きていた春之助は、衣・食・性など、人の生きる世界の享楽や美へとやがて目を開いていく・・・。滑稽で、浅ましく、理不尽な世間のリアルや人の心の動きが、こってりとしたご馳走のような文章で綴られていく。あまり知られていない、比較的初期の作品だけど、谷崎の鋭い人間観察と豊かな語彙を駆使した文章の見事さを味わえる。角川文庫の新シリーズの一冊、お勧めです!
2024/03/26
マンデリン
頭でっかちで心が幼い主人公が「美しい」人たちを見て、心変わりしていく。彼は同じ過ちを繰り返すのかそれとも幸せな人生を手にするのか。まだ少年である主人公にはこれから悩みながら幸せになってほしいと思う。
2024/03/05
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