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すみわたる夜空のような: 詩集 (角川文庫 き 9-54)

すみわたる夜空のような: 詩集 (角川文庫 き 9-54)

すみわたる夜空のような: 詩集 (角川文庫 き 9-54)

作家
銀色夏生
出版社
KADOKAWA
発売日
2005-02-01
ISBN
9784041673560
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すみわたる夜空のような: 詩集 (角川文庫 き 9-54) / 感想・レビュー

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masa@レビューお休み中

夜空はやさしいだろうか。いや、必ずしもやさしいとは言えない。もしかしたらずっとやさしいのかもしれないが、人間は都合の良いように解釈する生き物なのだ。恋人と別れたあとの夜空は、凍りついた冷たい空に見えるはずだし、何か大切なことに気づいたときは、深い愛情に包まれた夜空に見えるかもしれない。もちろん、日々空の色も、雲の形も変化していく。同じように人間の心も変化していく。だから、同じ夜空というのは存在しないのかもしれない。すみわたる夜空のような孤独とあったが、僕が今すみわたる夜空を見たら孤独と感じるのだろうか…。

2014/03/11

ちはや@灯れ松明の火

あなたとの出会いは世界をこんなにも変えてくれたけれど。雨に洗われた夜の空を風が通る、忘れな草が揺れる。どうしても、と聞いたあなたの悲しそうな声に、どうしても、と答えたまっ白に響く音。夜空を見上げて、いつか願いをかけた星を探す。もう叶わなくてもいいんだと。ふたりの関係は変わってしまったから、あの時もあの頃も二度とはないから。憧れは消えてしまったけど、あなたとながめた空の青さと広さを、いつか遠く離れたどこかで思い出せたらいい。すみわたる夜空の下、今だけは夢を見る。この想いももうすぐ消える、消えてしまうから。

2015/05/07

だまだまこ

しずかな夜に珈琲を飲みながら詩集を読む贅沢。言葉とことばの間を埋める自分の気持ちは、読むときによって違うから、何度読んでも新しい気分に出会う。「何かがだんだんあいまいに死んでいくようなつきあいより/すみわたる夜空のような孤独を」…秋の夜に、ことばの余韻をじっくり味わう。

2018/10/13

chantal(シャンタール)

ああ、ホントにホントに久しぶりに読んだ、銀色夏生の詩集。ただ甘ったるいだけでない、どこか掴み所のない、そんな彼女の詩が大好きだった若かりし頃を思い出して、かなりおセンチな気分にさせられた?「今は誰を好きですか」は秀逸。そして表題の「すみわたる夜空のような」はちょっと泣きたくなった?

2018/02/03

めろ

ふだん詩はあまり読まないけれど、「すみわたる夜空」のように、しんとしたしずかな心を取り戻したくて数年ぶりに手にとりました。真っ白いページの中に数行の短い詩。深い孤独がしっかりとそこにあった。ざわざわと心が落ち着かない夜にひとりで読むのにぴったりでした。

2014/03/08

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