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乙女の悲劇 (角川文庫 赤 541-4)

乙女の悲劇 (角川文庫 赤 541-4)

乙女の悲劇 (角川文庫 赤 541-4)

作家
ルース・レンデル
深町眞理子
出版社
KADOKAWA
発売日
1983-03-01
ISBN
9784042541042
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乙女の悲劇 (角川文庫 赤 541-4) / 感想・レビュー

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hit4papa

ウェクスフォード警部シリーズ⑩。田舎町で発見された五十代女性の刺殺死体。早々に身元は判明するものの、犯人の手掛かりとなる被害者が何処で暮らし、何をしていたのかが一向に分からず、四苦八苦する警部らの捜査の過程が描かれます。感に頼って失敗したり、娘の離婚問題に悩まされるなど人間味溢るる本作品。お馴染みの上司、部下、家族らのキャラと役割が固まって、シリーズを読み通すと思い入れが大きくなります。本作品は、どんでん返しの結末は予想がつくきますが、伏線回収が面白いですね。女性の自立という世相を反映しています。

2022/04/26

Gen Kato

日本語タイトル、いろんな意味が含まれていてウマいと思います。犯人より被害者像が強烈に残る一作。女が女として生きることの難しさ。イギリスでは状況は改善されたんだろうか。(我が国はいまだに古い意識でとどまっている部分が多いけれど)

2015/10/01

madhatter

再読。事件の真相自体は拍子抜けするほど単純。手掛かりを素直に捉えれば、簡単に犯人を指摘できる。しかし、真相を取り巻く物語は複雑。言っても詮無いことだが、被害者がもう一歩踏み込んでいれば、もしくは、犯人が刺す前に少しだけ考えていれば良かった。そうすることで、この紛れもない悲劇を避けるばかりでなく、特殊ではあっても幸せになれたのではないかと思ってしまう。少なくとも、世間の残酷さを二人で回避することはできただろう。個人的な感想だが、どこかに希望の可能性も感じられる分、余計に切ない作品。

2011/02/25

百石

ウェクスフォード警部シリーズ。あまり警察小説みたいなのは読まないのですが、抵抗なく読むことができました。文中に出てくる「ウーマン・リブ」に、思わず時代を感じてしまったり、それが思わぬところに結びついたりと妙味でした。難航する捜査の過程が興味深かったです。サスペンス性と謎解き度のバランスが良いのではないでしょうか。今でこそあの謎に対しての答えは使い古されていますが、うまく事件と結びついていて、ラストが何ともいえない気持ちになってしまいます。

2011/01/30

桑畑三十郎

再読。追悼読書。ロスマクの代表作に通ずるものあり。ボケミスから久々の新訳が出る。楽しみ。

2015/08/09

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