対論・空間表現の現在 建築をめぐる30人との知的冒険 京都造形芸術大学空間デザインシリーズ (空間演出デザイン)
対論・空間表現の現在 建築をめぐる30人との知的冒険 京都造形芸術大学空間デザインシリーズ (空間演出デザイン)
- 作家
- 出版社
- 角川学芸出版
- 発売日
- 2003-06-16
- ISBN
- 9784046515049
ジャンル
対論・空間表現の現在 建築をめぐる30人との知的冒険 京都造形芸術大学空間デザインシリーズ (空間演出デザイン) / 感想・レビュー
kthyk
この対論では多くの建築家、建築史家が建築の中のエロティシズムに触れている。様々に語られるが、現代建築の分裂症的な状況を踏まえた論点。論理を通していくヴィジョンが危機に陥った時には、母性原理的なものが意味を持つ。空間が持っているセクシーさは言葉にしにくい。触覚と視覚の安定が崩れた中、いわば身体が狂っている。この狂った様相の中にルネサンス後のマニエリスム同様モダニズム建築のエロティシズムがある。歴史が表象化である限り、建築は抑圧と否定の結果。必要なことは、我々が学んだ建築史自体を自己批判することにあるようだ。
2021/07/30
くらひで
都市計画・建築計画の専門家である著者と29人の建築・建築史・精神学・思想などの専門家たちとの対談集。造形を基軸に、精神分析、政治、歴史など多彩な分野に展開している点で興味深い。一方で、各対談が時間の関係か、紙面の関係かわからないが、尻切れトンボ感が否めないのが、残念だ。学生向けのテキストとして作られているようだが、論点を絞り込んで編集したほうがよかったかもしれない。
2013/07/19
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