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永遠を背負う男 世界の神話 (新・世界の神話)

永遠を背負う男 世界の神話 (新・世界の神話)

永遠を背負う男 世界の神話 (新・世界の神話)

作家
ジャネット・ウィンターソン
小川高義
出版社
角川書店
発売日
2005-11-29
ISBN
9784047915138
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永遠を背負う男 世界の神話 (新・世界の神話) / 感想・レビュー

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ネロリ

アトラス神話をウィンターソンが描くのだから、やっぱりこうなるのかというくらい、ウィンターソンの小説だった。彼女の物語を読むのが初めてという人は戸惑うだろうな。「人間の選択について、何が言えるだろう。運命は決断の対極にあるらしい。そして人生は、だいたい運命であるようだ。」そこからまた始まるから、彼女の物語が好きだ。

2012/04/10

tona

世界中の神話をもう一度語り直す"The Myths"の一作。ここでは、アトラスとヘラクレスの物語が、作者自身の人生を織り込みながらカバーされいる。「自由は存在しない国だ。」他者から背負わされていたはずの重荷をいつしか自らの意思で背負い込んでしまう。その上、その重荷は途方もなく重いだけで、実体など何もない、なんの意味もないものなのだ。この作品では、何よりも自分自身のために語る作者の態度が強く感じられる。前作『灯台守』においても強く意識されいた「物語る」行為が、違った側面で提示された作品と言えよう。

2013/12/11

cymbal

ジャネット・ウィンターソンの小説は、まず第一に自分のために語っているような感じがする。そういう意味では人を選ぶのかもしれないけれど、なかなか好き。

2012/05/14

ぼむ☆

同著者の『灯台守の話』が非常に良かったのでこれも読んでみた。地球を永遠に背負い続ける罰を負ったギリシャ神話のアトラスが主人公。一時的に地球を背負うことをヘラクレスに替わってもらったことにより、アトラスの心境に変化が生じる。時は過ぎスプートニク号に乗ったライカ犬がやってくる。ライカもまた負担を背負わされた者。重荷を背負い続けるべきか、下ろすべきか。ジャネット・ウィンターソンの作品には独特の世界がある。自己実現という重荷を背負って苦しむ現代人には良書だと思う。

2019/06/03

syachi

作中に繰り返し出てくる無と語り直したいという望み、そしてアトラスの神話を著者の自伝的な部分をかませて再構築したということがイマイチしっくりこず。他の作品と後書きを読まないといけないかなー。そしてペルセウスとの関係性は一体どうなったのやら。と思っていたけど調べてみるとあくまでバリエーションの一つなのね。

2014/04/06

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