地獄に祈れ。天に堕ちろ。 (電撃文庫)
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地獄に祈れ。天に堕ちろ。 (電撃文庫) / 感想・レビュー
スズ
赤く溶けた月の惨劇により生者が地獄へ、死者が現世へ溢れ出した世界。犯罪亡者の魂の地獄への送還を生業にする十三は、仕事の最中に魂を侵す麻薬中毒に陥った少女を保護するが、突如現れた英国の亡者狩りの特務機関の聖職者二人も彼女に接触を試みて…。地獄の鉱石製の四肢を変幻自在に変形させて戦う十三、聖別された銃火器で亡者を撃ち抜くシスコン神父アッシュが初対面の犬猿の仲から互いに背中を預け合うバディになっていく様子が良く、惨劇の再来の鍵を握る泳を巡る裏社会との戦争が終始シリアスで良い感じ。世界観が好きなので、是非続きを。
2019/12/15
よっち
世界規模の幽界現象と呼ばれる大災厄によって、死者が現世に戻ってきてしまうようになった末世・東凶。聖職者が大嫌いな亡者の死神ミソギと、死者が嫌いな聖職者アッシュが縁あって手を組み立ち向かうダークヒーローアクション。相性最悪な二人の邂逅と、そんな彼らに振り回されるシスターのフィリス。魅力的なキャラたちそれぞれの複雑な事情を絡めながら、東凶中を巻き込んだ麻薬騒動から始まる世界崩壊の危機を吹っ切れたシスコン二人が大暴れして解決に導く展開は痛快でした。いい感じにオチもついた結末でしたけど続巻に期待できそうですね。
2019/12/17
かっぱ
九岡先生の新シリーズはアウトローなシスコンたちのバディアクション。構成力は流石のものでバトルに次ぐバトルは読む人によっては虜なのではないだろうか。死者であるミソギは完全にチンピラのそれなのに根は好漢で、神父であるアッシュは元殺人鬼である歪みっぷりが存分に出ている。序盤はそこそこだったけれど終盤からのバディ物としての良さも相まってシリーズが続けばどんどん引き込まれていきそうな印象。もっと序盤からぶっ飛ばしてくれても良かったけれど続きがあるなら楽しみだ
2019/11/20
真白優樹
かつての災厄により亡者が溢れた東京で、死者を狩る死者の青年と死者を狩る聖職者の青年が手を組み、一つの事件に立ち向かう物語。―――生者と死者よ手を組み踊れ、ここは地獄の最前線。 絶妙に噛み合わぬ二人が嫌々手を組み弾丸と血飛沫まき散らしながら亡者を狩る物語であり、ド派手が過ぎる圧倒的な弾幕と一瞬すらも置き去りにする速度の死闘が、心に快感と熱気を齎してくれる、バトルもので第一にお勧めしたくなる物語である。この熱さと面白さ、感じなければ間違いなく損である。事件の先の次の事件とは。 次巻も勿論楽しみである。
2019/11/09
のれん
地名とか元号とかのもじりが楽しいB級アクションラノベ。この手の東京とかニューヨークって本当ハチャメチャしてて、雰囲気が合う読者には大好物ではないだろうか。 一応バディものの体ではあるがアッシュ側が姉を通した成長に時間をかけるので、読者視点でもあるミソギが比べて大人しすぎたかな。 コイツの妹が出たらまた変わるのかもしれないが、まだまだ暴れたりない、というのが感想。構成力は高い作者だが、もっとアクセル踏んで欲しい作風だった。
2019/11/14
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