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検屍官 (講談社文庫)

検屍官 (講談社文庫)

検屍官 (講談社文庫)

作家
パトリシア・コーンウェル
相原真理子
出版社
講談社
発売日
1992-01-08
ISBN
9784061850699
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検屍官 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

その後もシリーズ化されてベストセラーを続けた、検屍官スカーペッタの第1作。数々の新人賞を軒並みさらったのも肯ける。まず、第1の成功は、主人公に検屍官を起用したことだろう。一見したところ地味な役どころだが、コーンウェルはこれに見事に焦点をあててみせた。また、物語が始まった時には既にスカーペッタたちの日常が続いていたところもユニーク。だから、4番目の猟奇殺人から始まるのだ。さらには、叩き上げの刑事マリーノや薄幸な姪のルーシーを配しての感情表現でも豊かな感性を示す。重大なジャンプスーツがふいに見つかるなど、⇒

2015/11/19

absinthe

面白かった。異常性格者による連続強姦殺人の捜査をする、検死官が主人公の重めのドラマ。90年代、DNA捜査も始まったばかりだった頃、当時の科学捜査は今から見ると随分と頼りない。それでも地道な作業から事件の背景を探るあたりは読みごたえがあって面白い。主人公が本来の職務範囲で犯人をつきとめたら満点だったが、それ以外の活躍が悪目立ちした。職場の同僚までを疑わざるを得ない状況。読みながら常に疑惑が付きまとう。職場では女性差別、家族の問題にも悩まされ、恋人と思った人には裏切られ、可哀そうな主人公である。

2021/07/01

ゆいまある

過去に話題になってた作品らしいが、ようやく辿り着きましたよ。主人公が女性医師で、死体いっぱーいで、私の好みの要素しかない。1990年発売なので、80年代の検屍官(日本で言うと監察医)お仕事系ミステリー。文字が小さくてビビるけどあっという間にのめり込んだ。女だというだけで陥れようとしてくる奴らに負けない主人公とギフテッドな姪ごちゃん。ハードボイルドな展開。DNA鑑定はまだ一般的ではないし、PCはWindows前だからコマンド入力(懐かしい)。手に汗握るラストまで好みでした。続編絶版なので中古で買うもん。

2019/09/05

優希

面白かったです。連続強姦殺人事件に挑む女検屍官の物語に引き込まれました。男性社会の中で事件を解決すべく暗躍する女性ヒロインという姿が格好良かったですし、最新技術で迫真の推理をしていくのも凄いと思います。後の相棒の登場のさせ方など、読ませ方が一つ一つツボをついていました。社会問題に挑みつつ、ミステリーとしても完成された作品。シリーズを追いかけたくなる作品でした。

2016/08/14

まふ

ヴァージニア州の女性検屍局長ケイ・スカーペッタが無残な連続強姦殺人事件の謎を解き明かす。5件も続く連続強姦殺人事件は司法当局の信頼性を脅かすが、犯人割り出しの成果が表れない。むしろ初の女性局長であるために上司から厳しめの評価を受けてやりにくい。が、それらのハンディをものともせずにマリーノ部長刑事とともに事件解決へと進む。女性局長として頑張る姿が健気であり、女性特有の情緒ふらつきみたいなものもあり、なかなか味わい深い筆致であった。最後にストーリーとは関係薄い犯人が突如出てくるのは少々安易か?G1000。

2023/03/24

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